カテゴリー別アーカイブ: 音楽〜聴く・観る・読む

Prefab Sprout “America”

今日ミュージックマガジンを買って読んだら、Prefab SproutのPaddy McAloonが新曲”America”を弾き語りした動画が3/3にYouTubeにアップされたとのこと。
ぶったまげてさっそく見に行っただよ。
これか。

DublinもMercyもそうだけど、このひとの弾き語りはすばらしい。滅多にやらないけど。
これでちゃんと言葉がわかれば。。。
(冒頭は、
America America Liberty welcomes everyone
America America now she is blessing in the sun
Don’t reject the stranger knocking at your door
?? the orphan child exile by war
みたいな感じだろうか)

※追記
歌詞がここにあった。
blessingじゃなくてblushingだった(ガックリ)。

※さらに追記。
The Guardianの記事「Why Prefab Sprout’s return with America is a whim and a wonder」


後期高齢者の音楽

去年の11月から2ヶ月もさぼってしまい、なんと今年最初の投稿ということになってしまいました。
というわけで、本年もよろしくお願いします。

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2003年にジョアン・ジルベルトが72歳で初来日して以来、2004年(73歳)、2006年(75歳)と比較的コンスタントに来日を続け、元気だなーと思っていたんですが、2008年(77歳)の来日公演は体調不良で中止。
そのときから何となく、
「見たいアーティストは後期高齢者になるまでに見ておこう」
と思うようになりました。

それにしても去年は多くのミュージシャンが亡くなった年でした。
まあ、60年代後半から70年代前半のロック興隆期に活躍した世代が70歳くらいになったわけで、亡くなる人が増えるのは確率的に仕方のないことではあります。
(でも、なんだかそれにつられるようにして(違)、プリンスとかジョージ・マイケルまで亡くなってしまうのはいかがなものかと思えて仕方がありませんが)。
一方、もっと上の世代で亡くなった人もいます。例えばレナード・コーエン(享年82歳)とか。

レナード・コーエンという人については、それほど熱心に聞いてきたわけではありません。ファーストアルバムとベストアルバムを持っているくらい。
でも、遺作となった「You want it darker」がなんだか気になって、買ってみました。静謐で哀愁をただよわせた演奏をバックに、超低音ヴォイスでつぶやくような唄。たぶん自分の死と向き合う内容なんだろうなと思わせる音楽。まだ歌詞は読んでいませんが、あとでゆっくり時間をかけて読んでみたい。

そういえば去年は、何人かの後期高齢者が新作を出した年だとも言えるかもしれません。
たとえばシャーリー・コリンズ(82歳)が37年ぶりの新作「Lodestar」をリリース。こちらも聞いてみましたが、昔に比べて声の音域が1オクターブくらい下がってました。でも、それほど気にならずこういうもんだと思って聞くことができたのは、トラッドというジャンルのせいなのか木訥とした歌い方のせいなのか。

ウィズ・ジョーンズ(78歳)も昨年、ラルフ・マクテル(73歳)と組んで「About time」というアルバムを出しました。
そのことに気づいたのはごく最近で、慌てて買って聞いてみましたが、ギターもバリバリ弾いているし、優しげな声も相変わらずで嬉しい限り。

そして、今年後期高齢者になるデヴィッド・クロスビー(75歳)の最新作「Lighthouse」。CSNの来日公演でも信じられないくらい凄い声で観客を圧倒していましたが、この作品もすごいです(昨日届いたばかりなので、まだ朝の通勤電車で一度聞いただけですが)。リードヴォーカル、コーラス、オルタネートチューニングのギター、どれも瑞々しい。しばらくヘヴィ・ローテーションになりそう。

物理的に肉体を遠距離移動させることが年齢と共に確実に厳しくなっていくことは確かなので、コンサートは見られるうちに見ておいた方がいいとは依然として思うけど、レコーディングについては後期高齢者になっても期待しながら待ち続けたいと思うようになった次第です。

   


ボニー・プリンス・ビリーとシャーリー・コリンズ

今週末に行われるボニー・プリンス・ビリーとビッチン・バハスの来日公演を見に行くことになりました。

実はボニー・プリンス・ビリーもビッチン・バハスもどういう人なのかよく知りません。
ただ、私のアンテナの複数箇所に引っかかってきたので、興味をそそられたというか、こりゃ行った方がいいなと思ったのです。
新譜「Epic Jammers and Fortunate Little Ditties」を買って聞いてみましたが、なかなか良いです(こちらで試聴などできるようです)。
以前に聞いたボニー・プリンス・ビリーのI see a darknessは21世紀の脱力フォークという印象だったけど、今作はいろんな生音やらエレクトロニクス音やらが混ざった多彩な音。

ライナーノーツを読んでいてほぉと思ったのが、ボニー・プリンス・ビリーとビッチン・バハスが共演するきっかけとなったのが、シャーリー・コリンズのトリビュートアルバム「Shirley Inspired」での共演だったということ。こんなところでシャーリー・コリンズという名前を目にするとは思わなかった。といっても、そんなにすごく熱心なファンというわけでもないんですが、デイヴィ・グレアムとの共演版にしてブリティッシュ・フォークの古典「Fork roots, New routes」は大好きで良く聞きました。あとシャーリー・コリンズの自伝「America Over the Water」も読みました。今思うと、なんで苦労して洋書を読んだのか全然思い出せないんですが、恋人にしてアシスタントを務めていたアラン・ローマックスの話やら食べ物の話やら、なかなか面白かったです。アラン・ローマックスと同居していたアパートの1階にあったビザ屋の話やアイスクリームの話はすごく美味しそうで、イギリスの不味い食い物の話とのコントラストが印象的だったな。あと、アメリカのフォークシーンが伝統を軽視してコマーシャルな展開を見せていることに対して、アラン・ローマックスとともに覚えた違和感とか。

というわけで「Shirley Inspired」も注文してしまいました。
数日後届いたのは立派な紙ジャケとまさかの3枚組。ちょっとびっくり。
そんなボリュームなのでまだ聞いている最中ですが、いろんなミュージシャンが自分なりの芸風でシャーリー・コリンズが歌ったイギリスの伝承曲を料理しています。
ボニー・プリンス・ビリーもビッチン・バハスは何とトップバッターで、「Pretty Saro」という曲を演ってます。懐かしくなるような茫洋とした音。

■シャーリー・コリンズが無伴奏で歌う「Pretty Saro」。いかにも英国バラッドですなー。

■デイヴィ・グレアムとの共演版「Fork roots, New routes」のバージョン。中近東入ったなんともいえず胡散臭いギターが最高。

■Wikipediaによれば、この曲はアメリカに渡ってアパラチアのマウンテンミュージックの文脈で広まったようです。ということでアメリカでもこの曲を演っている人は多いようですが、ここでは最近話題のボブ・ディランのバージョンなぞ。って、これってボブ・ディラン?これってPretty Saro?

ちなみに、シャーリー・コリンズは間もなく38年ぶりの新譜「Lodestar」をリリースするようです。81歳で新作を出すっていいなぁ。

   


「ソングス・イン・ザ・キー・オブ・Z〜アウトサイダー・ミュージックの広大なる宇宙」

何やらシャッグスの本があると聞きつけてネットを探したら見つかったのが「ソングス・イン・ザ・キー・オブ・Z〜アウトサイダー・ミュージックの広大なる宇宙」。
アマゾンには中古しかなかったけど、発行元のmapのページを見たら在庫はまだあるようでストアページで直接注文できるらしい。
ということで、速攻で注文。代金の振り込みをぐずぐずしていたら、なんと商品が先に届いてしまって焦りました。

イントロダクションにこんなことが書いてあります。

でも、ケージが自らの精神機能をきちんと統制していたことに疑いを挟む者はいない。そう、ケージの反逆は、意識的なものだったのだ。ケージの『偶然性の音楽』が理論上どんなにでたらめだったとしても、作品は常に制御されていた。
しかし、“意図せずに反逆してしまった人たち”ーーーケージと違い、自分の芸術に対する明確な自覚なしにやってしまったミュージシャンが、実は数え切れないくらいたくさんいる。

で、本編にはそういう無自覚な「天然の」皆様が次々と登場するわけですが、シャッグスは何とトップバッターかい!

シャッグスが何かについては、ウィキペディアなどを参照してください。
私が最初にシャッグスのことを知ったのは、NIFTYのMIDIフォーラムでした。ライブラリに、確かMy Cutieか何かがアップされていたように記憶していますが、なんだか記憶の片隅に引っかかったまま数年が経過した後、CDを見つけて買ってしまったのが運の尽き。
な・ん・じゃ・こ・れ!
■世間では評価が高いらしいMy pal foot foot。アニメがかわいい。

■最初に買ったアルバムの2曲目My Companion。1曲目のI’m so happy when you’re nearは冒頭のコードが(チューニングは著しく狂っているものの)一応Em、C、Gだということはわかるのだけど、My Companionは何のコードを弾こうとしているのかさっぱりわからん。

■ちなみにI’m so happy when you’re nearはドラムのフィルの入り方が素晴らしいです。

「ソングス・イン・ザ・キー・オブ・Z〜アウトサイダー・ミュージックの広大なる宇宙」を読み(実はあと数十ページ残っている)、紹介された方々の音源を集めた同名のコンピをiTunesで試聴して感じたのは、天然物なだけに「魅力」があるかどうかはほんとピンキリだなということ。
で、「魅力」という点では、やはりシャッグズはすごいというか、伊達に40年生き残っていないなということ。他のみなさまの音源は間違いなくすごい(ひどい)けど、シャッグスをしのぐ魅力があるかというと、どうでしょうか。何となく言葉がわからないということも大きいような気もするけど。

ちなみに、あとがきを書いた本書の発行者にして編集・DTPを手がけた小田晶房という名前に何となく見覚えがあるなと思って調べたら。。。
何とyojikとwandaのフィロカリアを出したcompare notesの人だった・・・。なんか最近こういう不思議なつながりが多いような。


ARMADAライブ@渋谷Last Waltz

何度かライブを観に行った森たまきさんが久々にライブをやるというので(自分のブログを見返してみたら3年半ぶりだった)、渋谷のLast Waltzというライブハウスに観に行ってきました。
今までみたライブはソロ名義だけど、今回は浜崎ヒロトキさんとのデュオ「ARMADA」名義。

ライブ案内には「ともにソングライターである森たまきと浜崎ヒロトキが、データの交換をしながら楽曲制作を行う」と書いてありましたが、曲もサウンドも唄もかっこよくて素晴らしかったです。
思い起こすと、前回もステージ上には同じ二人がいたような気がします。ただ前回はたまきさんのソロ名義だったので、歌と演奏&機材操作というふうに比較的役割分担がされていたように記憶しているのだけど、今回は役割分担がかなりフィフティフィフティというか、二人とも唄もマシン操作もキーボードもギター(!)も、あれこれいろんなことをやっているのがとてもいい感じ。そもそも昔々私が末席を汚していた音楽配信サイトNEXTMUSICでのたまきさんは、歌も作詞作曲もアレンジもトラック制作も何から何まで全部一人でやって素晴らしい音楽を作る凄い人だったわけなので、今回のような形態の方が自然なのかなと思いました。

ちなみに今回は「電気音楽会」という企画で、対バンも皆エレクトロニックでデジタルな感じの音楽(トリの村上ユカさんは生ピアノ+電気という感じでしたが)。ふだんは人力でアコースティックな音楽ばかりやっている私ですが、こういうのを見聞きするとエレクトロニックでデジタルな音楽もやってみたいなぁという憧れのようなものを感じたりします。人力アコ音楽も満足にやれていないのに目移りしている場合ではないだろうと叱咤の声がどこからか飛んできそうですが・・・。

好きな音源など一つ。