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トゥッカ(トゥーカ)の動画


Bonitaの弾き語りに取り組んで以来、トゥッカ(トゥーカ)という人のことがとても気になって、あれこれ調べたら、なんと動画があった!
全体をざざっと通して見たところでは、ものすごい振れ幅が大きいという印象だけど、中でもフランソワーズ・アルディに提供した「雨降りの中で」という曲の弾き語りがものすごく沁みた。
(その少し後に、フランソワーズ・アルディが唄ってトゥッカがギターを弾いている映像も出てくる)
あとでゆっくり見ようっと。


ロニー・レインとギャラガー&ライル

先日書いたギャラガー&ライル(と彼らが在籍していたマッギネス・フリント)のCDがどかっと届きました。
早速iPodで毎日通勤中に聴いて幸せな気分に浸ってます。

さて、ギャラガー&ライルは、フェイセズを脱退したロニー・レインが作ったバンド、スリム・チャンスに一時期在籍していたことがあります。
その頃に制作されたロニー・レインの1stアルバム「Anymore for anymore」は、ギャラガー&ライルの弾くマンドリンやアコーディオンがいい雰囲気を醸し出していて本当に素晴らしいのだけど、これまたレコードしか持ってません。以前にはCDが出ていたが今は廃盤の模様です。再発されないかな。

その時期のライブ映像が何曲かYouTubeに上がってます。
■How come。ロニー・レインのソロ・デビュー・シングル(だっけ)

■Deblis+Ooh la la。フェイセズのアルバムの曲。Ooh la laは最後に参加したアルバムのタイトルナンバーにしてラストナンバーですね。

■I believe in you。いま気づいたんだけど、これってギャラガー&ライルの曲じゃん。歌ってるのもライルだし。よく見たらアーティスト名が単なるSlim Chanceになってる。ギャラガー&ライルって(特に初期は)ほとんどライブやらないイメージがあって、この時期のライブ映像ってこれ以外に見たことないのだけど。

■そして「Anymore for anymore」に入っているTell everyone。

70年代後半以降は、多発性硬化症を発病して次第に音楽活動ができなくなっていきましたが、それでも90年には最初で最後の来日公演をやったりしてます。その頃はロニー・レインのことは全然知らなかったけど。97年に51歳で逝去。


ホドロフスキー「エル・トポ」

オーディオ評論家の故・長岡鉄男が、亡くなる前年に出版された「長岡鉄男編集長の本―ヴィジュアル・オーディオ・パワー」という本で、編集者の故・安原顯のインタビューを受けているのですが、今まで見た映画ベストスリーを問われ、一番に挙げたのがホドロフスキーの「エル・トポ」「ホーリー・マウンテン」でした。
ホドロフスキーという名前はなんとなく聞いたことがあったけど、「エル・トポ」も「ホーリー・マウンテン」も見たことがなかったので(もともと映画はそんなに見る方ではないんですが)、ふーんどんな映画なんだろと思いつつ(安原顯は「幻想的な不条理劇」と表現してましたが)そのままになってました。

それから15年。近所のTsutayaで「エル・トポ」のDVDを発見。おお!と思って即座に借りて、見てみました。
うーむ。こういう映画だったのか。

・あらすじ
ウィキペディアにあるとおり、わりとちゃんとしたストーリーがある感じです。西部劇仕立てだけど、メキシコ映画ということで(ホドロフスキーがチリ出身ということもあるかもしれないけど)ラテン風味が感じられます。
・残虐
とにかく大量の死体(人やらウサギやら)が登場し、人がどんどん殺され、おびただしい血が流れます。でも、あまりグロい感じがしないのは、もっとグロい映像が世の中に氾濫するようになって感覚が麻痺したからなのかな(基本的にそういうのは苦手なので近寄らないようにしている)。でも、必ずしもそうでもないような気もする。
・変、ユーモラス
バックグラウンドにチベットの仏教音楽が流れ、登場するガンマンは最初に登場する中佐を除くと、およそガンマンのイメージとはかけ離れた、神秘的な修行者みたいな連中ばかり。音声も変で、主人公と恋人につきまとう女の声はどう聞いても男そのものだし、息子を殺された母親は鳥か小動物みたいな声を発し、最後に対決したガンマンに自殺された主人公が衝撃の雄叫びを上げるシーンには、チベットのチャルメラっぽいホルンの音が(たまたまBGMと重なっただけかもしれないけど・・・やっぱり雄叫びとして使っているような気がする)。最初の方で登場する中佐(だっけ)が主人公にチン○コを切られ、素っ裸のまま股間を押さえながらよろよろと歩いていって自殺するシーンも陰惨なんだけどなんだか笑える・・・。
・哀しみ
息子は父親に捨てられ、父親は恋人に捨てられ、母親は目の前で子供を殺され。地底世界で暮らす人々は待望のトンネルが完成して麓の街に殺到して街の住人から撃ち殺され・・・。なんか、じんわりと来る哀しみのようなものがあったように思います。

今まで見た映画の中でベストワンかと言われるとアレだけど、なんとなく妙な引っかかりのある作品ではありました。
「ホーリー・マウンテン」見ようかな、どうしようかな・・・。

  


Burns Double Six買いました〜12弦ギターについて(その4・・・Burns Double Six)

というわけで、だらだらと書いてきましたが、締めくくりは当然、Burns Double Sixを買った話です。

長らく12弦はアコギしか持っていなかったんですが、これまでの話を読んだ方には、エレキの12弦が欲しくなる気持ちを多少は理解していただけるのではないかと思います。
が。例によって例のごとく、私はレフティなんで選択肢が非常に限られるんですよね。
最初は、当然のごとくリッケンバッカーが欲しかったんですが、最近はほとんど左用は作ってないみたいなんですよね。
ポール・マッカートニーの威光もあってかベースの左用は時々見かけますが、ギター、それも12弦の左用はほとんど見たことないですね。
一昔前は、谷口楽器にいっぱい展示してあったんですが。
まあ、仮にあったとしても、リッケンバッカーのギターのお値段は、12弦という飛び道具系のものにしてはちょっと高すぎるように思われるのも正直なところではあるんですが。カタログ見ても、最低でも30万円だもんなー。

切実な必要性にかられていたわけではなかったんで、だらだらと時間は過ぎていったのですが、ふとネットを漁っていて見つけたのが、バーンズDouble Sixというギターでした。
バーンズというメーカーについては、ブライアン・メイのハンドメイドギターのコピーモデルを作っているということくらいしか知らなかったんですが(いまはライセンスも終了し、ブライアン・メイ自身が設立した会社が製造販売しているらしい)、ウィキペディアとかを見るとなかなか面白いメーカーであることがわかりました。
細かいことはそちらを見ていただくとして、私が高校生のころ初めて聞いたクイーンのアルバム「A day at the races」のA面3曲目にLong Awayというブライアン・メイの曲があります。
ヴォーカルもブライアン自身が取っていて、ひたすら分厚くて濃い音が続くアルバムの中では比較的ポップでくつろいで聞ける良い曲だと思うのですが(もっとも高校の同級生の多くは「歌が情けない」「ベイ・シティ・ローラーズみたい」などとネガティブな評価を下してましたが)、ギターがなんだかいつもの音と違うなぁと思ってました(高校の頃のことで、当時は12弦だとは気がつかず)。
今回あれこれ調べていくうちに、あの曲で使われているギターはバーンズの12弦だということがウィキペディアにて判明!
というか、なんでLong Awayの項がウィキペディアにあるのかという気もしますが、日本語版では「リズム・ギターには、12弦ギターを使用していた」とだけ書いてあるんですが、英語版には「For the rhythm guitar parts he used an electric Burns twelve string guitar」と書いてあるんですよね。

俄然、Double Sixが欲しくなったんですが、このモデルは日本の代理店である島村楽器からは発売されていないので、eBayにてアメリカのとある楽器店に直ちに注文。
無事PayPalでの支払いも終わって(高額なので本人確認の手続きが必要だったけど)、発送したとの連絡も来て、わくわくしながらトラッキング情報を見ていたら、いよいよ米国から日本に発送するセンターとおぼしきところまで来たところで「Exception: Undeliverable-SYSTEM_RESTRICTION」という表示が。
げげーんと思っていろいろ調べたら、今回業者が使ったグローバル・シッピング・プログラム(GSP)というeBayの海外発送システムにはサイズとか重さとかについて制限があって、今回のギターはそれに引っかかったため送れない、ということらしい。
ああめんどくさいことになったなと鬱になっていたら、すぐにeBayから連絡が来て直ちに返金が行われ一安心。
って、単に振り出しに戻っただけなんだけど。

気を取り直して、輸入代行業者を使うことにしました。もちろんそのぶん割高にはなりますが、一方で海外発送を受け付けていない店も候補になるので、場合によってはそういう店からギター本体を安く買える可能性があり、トータルではとんとんくらいで済む可能性があります(実際にそうなった)。

というわけで、無事ゲット。いやー一時はどうなるかと思いました。
burns26_1

参考までにDouble Sixのデモ動画を二つほど紹介。いやーかっこいい!美しい!


Burns Double Six買いました〜12弦ギターについて(その3・・・レッドベリー、バーズ)

90年代後半くらいからギターを弾き始めたんですが、そのうち12弦ギターが欲しくなりました。
ただ、左用の12弦ってそんなに売ってないので、実際に手に入れるまでに少し時間がかかりました。
結局最初に買ったのは、クロサワ楽器で売っていた中古のK.Yairiのアコギでした。

同時に、12弦用の教則本ってあるのかなと思って、ネットを少し漁ってみました。
最初に入手したのが大量に教則本を出していることで有名なハッピー・トラウムの「12 String Guitar Techniques」というDVD。
内容は基本的にレッドベリーのレパートリーであるブルースやフォークをレッドベリーのスタイル(サムピック、フィンガーピックをフル装備で弾く)で演るというもの。
レッドベリーといえば、50年代イギリスでスキッフル大流行のきっかけとなったRock Island lineの作者でもあり、欧米では12弦ギターの源流としてレッドベリーの存在感は絶大なものがあるようです。
併せて「A Folksinger’s Guide to the 12-String Guitar As Played by Leadbelly」という本も中古で入手。

レッドベリーについては、アラン・ロマックスなど当時の民俗音楽学者による民謡採集フィールドワークの対象となったため膨大な音源が残されています。
何枚か聞いてみましたが(アマゾン等で検索すれば山ほど出てくる。余談だけどアマゾンでは「リード・ベリー」と表記されていてガックリ)、どうも私にとってこの方面は、そのうちみんな同じに聞こえてしまってどれがどれだかわからなくなってしまうロバート・ジョンソン・コンプリート・レコーディングス状態になってしまうようで・・・。
歌詞がわかると全然違うのかもしれないけど。

もう一つ見つけたのが、「12 String Guitar of Roger Mcguinn」というDVD。
タイトルのとおり、バーズの12弦ギターの弾き手として知られるロジャー・マッギンがMr Tambourine Man、Turn turn turn、Eight miles highなどバーズの代表曲を弾き語りするというもの。
このあたりのロック好きには、単なる演奏観賞用としてもなかなかこたえられないものがありますが、楽譜(部分的なものですが)のブックレッツもついているし、映像も通しの演奏だけでなく奏法の詳細な解説からなんとリッケンバッカーの12弦ギターの弦交換のコツに至るまでかゆいところまで手の届くサービス満点のお買い得な内容。
レッドベリーよりはこっちの方が私には向いているな。

で、参考資料としてバーズの譜面を探したのだけど、これが全然ないんですよねー。
しつこく探していたら、リッケンバッカーのフォーラムで情報発見
なにやら「The Byrds: For guitar tab : twelve great songs in easy-to-read guitar tablature & standard notation, including chord symbols, melody line & lyrics」という長ったらしいタイトルの譜面がイギリスの出版社から出ていたが今は絶版で、欲しい人はebay等を漁れ、ということのようです。
私はしばらくAmazon.co.ukをウォッチしていたら、そのうちマーケットプレースに古本の出物があったので速攻でゲット。
直接海外には売ってくれない業者(個人?)だったため個人輸入代行業者を使ったのでちと割高になってしまいましたが、まあ仕方ないっす。

ということで、当面12弦ギターを研究するためのネタには事欠かない感じにはなりました。

※あと1回で終わる・・・予定。