月別アーカイブ: 2009年1月

水炊き

冬に鍋物で暖まるのっていいですよね。
というわけで、何年か前に自慢の鍋料理―郷土鍋・定番鍋・アジア鍋という本を買って、あれこれ作ってみています。
今回は鶏の水炊き。
ところで、「水炊き」と言うと、他の人はどういう料理を思い浮かべるんでしょうか。
私が育った家では、水炊きとは、豚肉の薄切りとほうれん草を昆布だしで煮たものを、ポン酢と大根おろしで食べる料理を意味していました。
母親によれば、原節子(古い~)の好物であるという話を何か(テレビか雑誌)で見て、作るようになったのだとか。
それが、世間の標準的な水炊きなのかどうかわからないし、そもそも標準的な水炊きというのがあるのかどうかもよくわかんないんですが。
それはともかく、自慢の鍋料理に載っている鶏の水炊きは、博多の郷土鍋だと書いてあります。基本的には、骨付きの鶏のだしで野菜を煮てポン酢で食べる料理、ということですね。
となると、美味しいだしをしっかりとるのが重要、ということで、近所の商店街の鶏肉屋に行って、骨付き鶏ももを4本ほど購入。「適当にぶつ切りにして」というとやってくれるのが町の肉屋のよいところ。
で、肉を生姜数切れとともに40分くらい煮ます。

肉を取り出して、だしを漉して、肉と野菜(せり以外)を入れて、火が通ったら最後にせりを入れて出来上がり。鍋物は簡単で良いです。

薬味は大根おろしと七味。ポン酢は近所のスーパーで「醸造酢不使用」と謳っているやつを買ってみました。確かに酸味はきつくないのだけど、香りがちょっと独特。入っている柑橘類は、ゆず、すだち、ゆこう。ゆこうって何?と思ってぐぐってみたら、最初に出てきたのが徳島県上勝町のページ。うーむ、その昔訪れた月ケ谷温泉があるところではないか。なつかしー。
てな感じで、今日も夜は更けていくのであった。


いも兄ちゃんの朝ご飯


てなわけで。
さつまいもは、圧力鍋で蒸してます(10分加熱、10分放置)。
かぼちゃとかもそうだけど、質のいいやつに当たると、蒸すだけで最高に美味いんですよね。今回のさつまいもはまずます。
紅茶は近所のコーヒー豆屋で買ったやつ。ラベルに「ブレンドティー」とか書いてある正体不明のやつで(笑)、ちょっと独特の香りがあるけど、これまたまずまず。
天気の良い土曜日の朝にこんな食事しながらゆっくりするのは良いもんです。
つーか今週は仕事がバタバタでなんだか疲れた・・・。


(洋販)ラダーシリーズ

英語はずーっと苦手意識が強かったのだけど(大学入試でも群を抜いて点数が低かった)、会社で強制的に雑誌や新聞を読まされて、なんだか読むのは苦にならなくなりました。やはり、慣れるまで我慢、の世界かも。
とはいえ、英語も我慢してばかりじゃつまらないので、最近(洋販)ラダーシリーズというやつを読んだりしてます。やさしい英語で書かれたボリューム少なめの小説とかエッセイで、とにかく英文に触れるにはなかなかよいかなと思います。
発売元の日本洋書販売が倒産しちゃったので、発行所のアイビーパブリッシングのサイトから手にはいるようですが(青山ブックセンターでも売ってる)。
最初は杜子春読みました。どんな話だったかすっかり忘れてたけど、読みながら「ああこんな話だったかねえ」みたいな。ヂヂイですな。
次に読んだのがEmma and the boy next doorというやつ。ロンドンの長屋の隣に引っ越してきた黒人の男の子のパーティーに出たくて、旅行先のウェールズからキセル旅行する女の子が巻き起こす騒動の話。
どっちもLEVEL1という一番易しいランクのやつです。しばらくあれこれ読んでみるつもり。


小舟(O Barquinho)


書き初めならぬ唄い初め(というにはちと遅いか)として、メネスカルの名曲”O Barquinho(小舟)”を弾き語ってみました。
生まれて初めて買ったボサノヴァのアルバムは、ナラ・レオンの1985年のアルバム”Garota de Ipanema”で、もう耳にたこができるくらい聞きましたが、その1曲目が”O Barquinho”だったんですよね。そんなこともあって、私にとってはちょっと特別な曲で、ぜひ弾き語りしてみたいものだとずっと思ってました。
もともとこの曲はナラ・レオンのために書かれたそうなんですが、いろいろあって(そのあたりの経緯はボサノヴァの歴史外伝 パジャマを着た神様に詳しい)、80年代になって初めて唄うようになったとのこと。


映画(酔っぱらいモード)。

映画って、興味はあるし観たら面白いと思うことも多いのだけど、どうも観ることが習慣づけられていなくて、せいぜい年数本くらいしか観てません。
時々は観ることを習慣づけようとするのだけど、なんか草花のしおれた茎を手で支えてみても、手を離したらまたへにゃっとなってしまうような、そんな感じ。
というわけで(どういうわけだ)年末年始にTSUTAYAで借りた映画。
ピンク・フラミンゴ
 今から●十年前、高校の年刊誌で「モラルが全部吹っ飛んだ」とか紹介されていたのが記憶の片隅に残っていたのですが、年末に何か借りようと思ってTSUTAYAに行ったら何だかあったので借りて観ました。
 基本的にはお下劣変態フリーク映画なんですが、「アメリカの田舎」の狂気のようなものを強く感じました。周囲数キロには人がいない(でも家畜はいるかもしれない)農家の納屋で、究極の大音量で奏でるパンクとかメタルとか、そんな世界に通ずるものがあるような。だって、トレーラーハウスの周りを鶏が走り回ってるような世界ですよ。
鬼火
 ベルサイユの施設でアル中を治療していた金持ちの青年が、パリに戻って次々と旧友と会って幻滅し、ピストルで心臓ぶち抜いて自殺する映画。なんか自分が中年オヤジになったことを強く自覚させられる映画でありました。今の自分のいる場所は、この映画の主人公からはずいぶん遠いよなー、と。
 家具調度のたぐいは何だか立派。
で、3連休。
金曜日、仕事帰りに本屋に行ったら、「シネコン111」という本が目に留まりました。著者は吉野朔実。うーむ、吉野朔実って最近は映画評なんて書いてるん?と思ってちらちら立ち読みしてみましたが、イラスト入りの見開き完結型で好きなときに好きなだけ気楽に読めそうだったので買ってみました。
で、最初に紹介されているのが「素敵な歌と舟はゆく」という、グルジア出身の監督がフランスで撮ったらしい映画。冒頭に書いたとおり映画にはうといので、タイトルも全然聞いたことなかったけど、解説を読んだ感じではぼけーっと観て楽しめそうだったので、早速TSUTAYAで借りて観ました。貴族と浮浪者が好きなことやってる映画って感じ。あと、コウノトリを筆頭に動物がいい味出してる。あと、みんなしょっちゅう酒呑んでる。
少なくない登場人物が次々と交錯するような感じなので、まじめにディテール追っかけると案外大変なのかも知れないけど、私は気にせずぼーーーっと観ました。