月別アーカイブ: 2010年5月

ニョッキ

 

しかし寒い季節に霧深いボローニャの町であつあつのニョッキをはふはふと食べるあの感触というのは、ちょっと何物にもかえがたい。
遠い太鼓(村上春樹)

一ヶ月以上書き込みをさぼってしまいました。
書くネタはそれなりにあるのだけど。いわゆる五月病というやつであろうか。

それはともかく、20年くらい前に「遠い太鼓」を読んだとき、ニョッキという食い物の何たるかを知らなかったのですが、読んで以来なんかニョッキにあこがれのようなものを抱いたのは、寒い季節に熱々の食べ物を食べるときの得も言われぬ感じが北海道生まれの私の感覚にフィットしたからかもしれません。
で、その数年後にあこがれのニョッキを食べる機会を得たわけですが、なんとなくパスタの仲間というイメージを抱いていたので、あのぶにょぶにょした食感が「?」でした。ちょうど、そばの麺をイメージしてそばがき喰ったときのとまどいにも似ているかも。
でも、なんとなく気取りのない家庭料理のほっとする感じが気に入って、時折無性に食べたくなります。

で、今日突然思い立って作ってみました。
基本的にじゃがいもをゆでてつぶして、小麦粉&卵とまぜまぜし、打ち粉したまな板の上で棒状にまとめ、適当な大きさに切ってゆでて、ソースにあえるという素朴な料理です。そこそこ手間はかかるけど難しくはないです。
出来映えは、思ったよりやわらかくできあがったけど、じゃがいもの風味がフレッシュでなかなかいけます。ついつい久々にワインなど開けてしまいました。

そのうち冬にやってみたいです。