月別アーカイブ: 2014年10月

Kernというメーカー

昨日はKernのDマウントレンズを買った話を書きましたが、Kernってどういうメーカーなのか、このレンズはいったいどういうレンズなのか、興味を持って少し調べてみました。
ネット見つけたものの中で一番網羅的に書かれているのはBOLEX Collectorというサイトのレンズのコーナーです。ちなみに、Bolexというのは1927年創業のスイスの映像機器メーカーで(今回登場するメーカーはみんなスイスの企業です)、1930年には創業者が会社をPaillard Companyに売却しPaillard-Bolexとなったとのこと。Paillard Companyってどういう会社かと思って調べたらここに情報がありました。1814年に時計のムーブメントやオルゴールのメカニズムのメーカとして創業した由。古ッ!。
Kernについては、1930-40年代50年代60年代と3つのページがあります。1930-40年代を見ると、創業は1819年とのこと。これまた古ッ! 何となくオーディオとカメラって趣味として共通しているところが多いと思うのだけど、こと歴史となるとオーディオはカメラの敵ではないですなー。もっとも創業当時作っていたのはmathematical, levelling and field measuring instrumentsとのこと。mathematical instrumentって何だろと思って検索してみたら、要するに定規とか分度器とかコンパスとかですな。levelling and field measuring instrumentsは水準器とか測量機器ということでしょうか。
それが、20世紀に入って二回の世界大戦で映像機器に対する需要が急増したため、1943年にPaillard-Bolexとの協業によりKern-Paillardが死ねレンズじゃないシネレンズを作り始めたそうです。
50年代のページに、今回買ったレンズ「Yvar 13mm f/1.8 Visifocus」が登場します(1959年発売)。「Visifocus」というのは50年代のレンズに搭載され始めた被写界深度目盛のことだそうです。他にもいっぱいレンズが紹介されています。

・・・うーむ。目の前に知らなかった広大な世界が広がっているなぁ。

話は変わって昨日撮った写真なぞ。

絞りは開放で。周辺はやはりぼけています。
141017kern01

絞ったらどうなるんだろと思って、f=8にしてみたら、周辺のぼけは少なくなったけど、四隅が暗くなった・・・。
141017kern02

こんなふうに無手勝流でいじくりまわして遊んでおります。


PENTAX Q10 Dマウントオールドレンズ事始め

PENTAX Q10を買った時、すでにQ10ユーザだったしほたつさんのサイトを読んでいろいろ知識を仕入れました。
その中でも面白そうだなと思ったのがDマウントレンズです。
Dマウントというのは8ミリシネカメラ用の規格とのことで、古いレンズが結構出回っているようです。
8ミリは、もともと家庭用の規格ということもあって、性能的にはそこそこで、従ってレンズの値段もお手頃なものが多いのも良いです。性能的に限界があることは、個性的な写真を撮るにはかえって好都合とも考えられますし。

で、まずは一本仕入れてみようかと思い、しほたつさんのこのエントリーを参考にしながら、オークションサイトをあれこれ眺めた結果、とりあえず一本ゲット。
141016kern01
しほたつさんのエントリーでいの一番に紹介されていたKERN 13mm F1.8です。
この写真だけだとサイズがよくわからないと思うので、比較用に消しゴムと並べて撮影。
141016kern02
はっきりいって無茶苦茶小さいです。それにしても、この金属的な質感は最近のレンズとはだいぶ違いますね。小さいのになんかずっしり感があります。重いのは持ち運びには不利ですが、もともとごく小さいものなので、たいしたことはありません。
Q10にDマウントアダプターを介して取り付けるとこんな感じ。
141016kern03
なんかいい感じじゃないすか?

というわけで、いくつか写真を撮ってみました。
しほたつさんを真似て本棚を撮影。やはり周辺はぼけてます。
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オートフォーカスのカメラしか使ったことがないので、マニュアルでのピント合わせが基本動作になってません。
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ということで気を取り直してピントを合わせて取り直し。やっぱり周辺は少しぼけますね(悪い意味ではない)。
141016kern06

というわけで、しばらく遊んでみようっと。


【来場御礼】日本語ボサノヴァ三国志V終了

ライブで歌ったり演奏したりしている時に、ふしぎと客観的な心持ちになるときがあります。
それはたぶん余裕があるということだと思うので、無駄な緊張がほぐれてリラックスして演奏できているということなのかなと思うんですが。
ムリウイで演っているときに、そういう心境になることが多い気がします。
「ああ、今日も雨が降ってるな」みたいな。

日本語ボサノヴァ三国志も今回で5回目ですが、なんか雨が降っていることが多い気がします。
雨男あるいは雨女は誰なんだろう。
そんな中、聞きに来てくれたお客さんには心から感謝したいと思います。
でも、雨のなか来るのは大変だけど、いったん来てしまえば、雨の音を聞きながら音楽に耳を傾けるのはとても気持ちいいんですよ。

終わった後、たけしさん@ムリウイから、「日本語ボサノヴァ三国志も回を重ねて成熟してきた」という趣旨のことを言われました。
そもそも「日本語ボサノヴァ三国志」とは何か?も説明できないのに、その成熟とはいったいどういうことか?と問われてももっと説明できませんが、でもなんかとてもよくわかる気がします。
なんかこう、ユニークさや面白さはそのままに、味わいというかコクのようなものが深まってきている気がするんですよね。
東輝美さんやOTTさんの音楽を聴きたいという気持ちが、「日本語ボサノヴァ三国志」というこの謎の企画を続けている原動力の大きな部分を占めているので、回を重ねるごとに良くなっていくという感覚はとても嬉しいものです。
今回も出演してくれた東輝美さんとOTTさんに感謝します。
そして、この企画を続けさせてくれているたけしさんにも。

ということで、VIもぜひやりたいと思います。たぶん半年くらい先に。
ぜひ多くの方に、成熟し続ける「日本語ボサノヴァ三国志」を聞きに来ていただければと思います。