Joe Boyd “white bicycle”を読み始める。

ジョー・ボイドといえば、プロデューサーとしての最大のヒットであるマリア・マルダーの「真夜中のオアシス」を思い出す人も多いのかもしれませんが、私にとってはインクレディブル・ストリング・バンド、フェアポート・コンベンション、ニック・ドレイク、ヴァシュティ・バニヤンなど錚々たるアーティストたちを手がけたブリティッシュ・フォーク・ロックの名プロデューサーというイメージが強いです。
そのジョー・ボイドが60年代から70年代にかけての音楽界について書いた”white bicycle”という本をアマゾンで見つけたので買ってみました。表紙には「ここ数年の間に読んだ音楽に関する本の中ではベスト」というブライアン・イーノのコメントがあり、1965年の写真に写っているのはエリック・フォン・シュミット、ジョー・ボイド、トム・ラッシュ、ジェフ・マルダーにマリア・マルダー(まだ結婚前だったのでマリア・ダマトですが)と、これまた錚々たる面々。

まだ読み始めて間もないですが、例えばインクレディブル・ストリング・バンドについて「初期の頃は良かったのに、メンバー(男2人)がそれぞれのガールフレンドをメンバーにし、しかもガールフレンドの一人がはまったカルトがグループに蔓延してダメになった」とか、フェアポート・コンベンションを脱退直後のサンディ・デニーについて「彼女のソロアルバムを作るためにレコード会社から多額の前払い金をもらっていたのに、彼女はボーイフレンドとイコールの立場でフォザリンゲイというバンドを作ることにこだわった。制作したフォザリンゲイのファーストアルバムには、”The sea”,”The pond & the stream”,”Winter winds”,”The banks of the nile”といった彼女のベスト・パフォーマンスが何曲か含まれていたが、残りは埋め草だった」とか、プロデューサー目線の歯に衣着せぬコメントが興味深いです。
あと、ちょうど真ん中あたりにいろいろ写真が載っているのですが、若かりし頃のヴァシュティ・バニヤンとリチャード・トンプソンの写真が並んでいたりして、どちらも比較的最近ビルボードライブ東京で見たこともあって、おお〜という感じ。

というわけで、面白そうな本なのでのんびり読んで楽しもうと思います。


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