「抜本的変革」

「抜本的変革」といった表現にポジティブな印象を持つか否か。

こういうことを考えるときに思い起こすのは、「侵襲」という医学用語です。治療のために「生体を傷つけること」を意味し、傷つける程度によって高侵襲とか低侵襲とか言うようです。
治療目的とはいえ「生体を傷つけること」なわけなので、目標が達成できるなら、できるだけ傷つける程度は小さい方がいい。
そんな考え方に基づいて「低侵襲医療」などという言い方もするようです(たとえばこことか)。
また、いっぺんにたくさんのことを変えてしまうと、その結果をもたらした原因が何であったかを特定するのが困難になり、PDCAがうまくまわらなくなるということもあります。

というわけで、私は「抜本的変革」とかいう言葉を見聞きすると、眉につばをべったりつけて、その目標を達成するためには本当に「抜本的」でなくてはならないのか?と問いたくなるわけですが。
でも、世の中には「抜本的変革」といった言葉それ自体にポジティブなイメージを持つ人もいるようで。
そういう人は、目標達成の手段といった考え抜きに、変革そのものが好きなのかなと思ったりします。


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