「アメリカの心の歌(長田弘)」

シンガーソングライターの田辺マモルさんのマモログというブログで、「アメリカの心の歌(長田弘、岩波新書)」という本が紹介されていたので、興味を持って買ってみました。絶版ですが、アマゾンのマーケットプレイスで安く手に入りました。

カバー裏の紹介文が「現代アメリカの清新をもっともよくうつしてきた歌は何か。それは国、故郷、生きる場所、そして生き方をうたった歌である・・・」と書き始められるこの本は、ブレヒト・ワイルから現代のカントリーまでを紹介する24章から成っているのですが、その中にジム・クロウチの章があります。ジム・クロウチに関するまとまった文章ってあまり見たことがないので、興味深く読みました。
ジム・クロウチは長い下積みのあと、やっと大ブレイクしたかと思ったら、1973年にツアーのためにチャーターした飛行機が落ちて、バンドメンバーとともに急逝してしまった人です。当然、レコード会社は急逝したシンガーソングライターとして(言い方は悪いけど)宣伝し、実際それに見合った形でレコードの売り上げも伸びたようなのですが、一方でロックの世界で急逝した他の有名なアーティストと違って、伝説化・神格化したという印象が薄いのもまた事実ではないかと思います。
「アメリカの心の歌」によれば、ジム・クロウチは「人々のあいだに口づたえに伝えられてきた『とんでもないバラード』をじぶんで2500曲も収集して、採譜して、書きうつしてつくったという手作りの本」を持っていたそうです。ジム・クロウチの曲が、特定の時代に属しているのではない、ある種伝承曲にも似た感じが漂っているのはそのせいかなという気がします。
他の章もこれから読んでみようっと。
てなわけで、今取り組んでいるジム・クロウチの曲なぞ(例によってまだ録りっぱなしです)。


2 thoughts on “「アメリカの心の歌(長田弘)」

  1. あのまりあ

    この本、持ってます。フツーに本屋で買いました(^^;)。
    私は、アメリカのカントリー・ミュージック、アコースティック系のポップスには全然疎いので、ピンと来ない側面も多々ありました。
    でも、そこそこ面白かったです。

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  2. heli

    >あのさん
    あのさんが書いた書評見て、音楽関係の本を実に手広く読んでいるなぁと思っとりましたが、そうすか。フツーに買って持ってますか・・・。
    この本、単にアマゾンの書評見て、ジム・クロウチのことが書いてあるんだぁと思って、深い考えもなく購入しました。
    こんなテキトーなきっかけで、今まで知らなかった(カントリーはほとんど知らないっす)分野に足を踏み入れるってのもなかなか楽しいと思います。結果として気に入るかどうかは別として。

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