春になりましたが、詩作もすっかりさぼっていて、曲を作る気分でもなく。要するにものを創る機運がさっぱり盛り上がっていないheliです。
かといって、こういうときに何もやらないでいるといろんなものが錆び付いてしまうので、文字通りリハビリ的な何かが必要だなと思うようになったのが年の功なんだかなんなんだか。
ボサノヴァのレパートリー拡大もそんな取り組みの一つで、前回のDesde Que O Samba É Sambaはかなりやり甲斐はあったけど、その分いささか大変でもあったので、もう少し楽なものをやろうと思ってました。
そんな時にたまたま聞いた、ジョアン・ジルベルトが知り合いの家で録ったとおぼしきプライベート録音。
Brigas Nunca Maisを最初はギターをつま弾きながら一節ずつ探るように唄っていくジョアン。その後、まだティーンエージャーだったアストラッドが唄いジョアンがギターを弾きながらハモる。
なんかこの感じが好きで、次に練習する曲はBrigas Nunca Maisに決定。
ジョビンとヴィニシウスの曲だけど、割と洒落た軽い小品なのが今の気分に合っているような気もして。
というわけで、まあまあ出来るようになってきたので弾き語ってみました。
よろしかったら聞いてやってください。
その後、今日に至るまでの二十数年間にあれやこれやといろいろ聞いて、それなりに知識も増えたわけですが(当社比)、割と後になってから(それでも今から十年くらい前かな)聞いたのがナラ・レオンの1971年の作品「美しきボサノヴァのミューズ(Dez anos depois)」。
ボサノヴァを生み出した環境で幼少期を過ごしながらも、自らの音楽活動は脱ボサノヴァ的な時代と立ち位置からスタートし、その後ブラジルの軍政の圧迫からパリに逃れた際に創った作品、というようなことはおぼろげながら知ってはいました。ボサノヴァの時代が過ぎ去ってから十年後(Dez anos depois)に遠い異国で唄うボサノヴァということで、深いリバーブのかかったしっとりと昏い(感傷的とも言えるかもしれない)音楽に魅力を覚えました。もっとも2枚組24曲というボリュームもあって、じっくり聞き込むというよりも通して聞き流すようなことが多かったのだけど。
この曲の歌詞はアメリカ人の書いた英語詩ですが(いきさつはWikipedia参照。なんか音楽業界ってこの手の話って多いですよね)、実は今回聞き込むまで曲全体が英語の歌詞だとは気づいていませんでした。「何聞いてるんだ」と思われそう。いや、途中で”I love you, I tell you,…”と唄っていたりするのは認識していたけど。。。まあ、その程度の聞き込み具合だったということで。
で、詩の内容はいにしえのアメリカのスタンダードナンバー的に王道で、男が恋する女に向かって「あなたは私に何を求めているの。あなたの望むことは何でもやるから行かないで。僕を愛して」云々と訴えるもの。なんともストレートな内容なのですが、その中でひとつ気になったのは、
like a soft evasive mist
you are, Bonita
というくだり。この歌詞で唯一知らない英単語はevasiveだったのですが、訳すと
というわけで、弾き語りも前回のEste seu olharから3ヶ月ぶり。こちらは割と短めのインターバルです。まだいろんな意味で自分には「音楽の肥やし」が足りないような気がしていて、少し頑張っていろんな曲に取り組もうとしています。
今回はWave。説明の必要もない有名曲ですね。結構私のレパートリーからは有名な曲が漏れていたりします。例えばSó Danço SambaとかMas que Nadaとか。まあそれでも好きな曲しかやる気はないですが。