ブリティッシュ・フォークの好きなところ

昨日、ブリティッシュ・フォークの半世紀の歴史をたどるBBCの番組Folk Britanniaを紹介しましたが、ひるがえって私はブリティッシュ・フォークを全面的に好きかというと必ずしもそうでもないんですよね。
というわけで、ブリティッシュ・フォークの好きなところをつらつらと。
■ギター
 ご他聞に漏れずサイモン&ガーファンクルのスカボロ・フェアが好きだったのだけど、ポール・サイモンの源流をたどるとマーティン・カーシーにたどり着き、さらに元祖的存在としてデイヴィ・グレアムがいて、周りにはバート・ヤンシュやらジョン・レンポーンやらウィズ・ジョーンズやら、魅力的なギタリストがいっぱいいるという。ただ、個人的にはインストにはそれほど惹かれないので、彼らが唄のバッキングをやったものが好みです。
・Folk roots, new route/Shirley Collins, Davy Graham
 シャーリー・コリンズの素朴な唄に、ブルースや中近東の風味も交えたデイヴィ・グレアムのギターが鋭くからむ異種交配感がスリリング。
・Cruel sister/The Pentangle
 他にもっとハイテンションなアルバムはあるけど、これはとても穏やか。でもバート・ヤンシュとジョン・レンポーンのギターはかっこいいし、最後のJack Orionは20分もある力演。
■SSW
 上にも書いたけど、基本的に唄物が好きなので。
・Five leaves left/Nick Drake
 ニック・ドレイクはまだ聞き込み不足なので、「すごく好き!」と諸手を挙げて言える状況でもないんですが、でも聞くたびにとても惹かれるものがあるのも確かで、そのうちじっくり聞いてみようと思ってます。ブリティッシュ・フォーク直系のギターも好き。
・Just another diamond day/Bashti Bunyan
 本人はフォークという畑で音楽をやることは必ずしも本意だったわけではないみたいだけど、このアルバムでバッキングをつとめているのはもろフォーク人脈。繊細な唄も演奏も曲も素晴らしい。
■その他
 インクレディブル・ストリング・バンドとかリンディスファーンとか、一般的なフォーク・ロックに近いもの(インクレディブル・ストリング・バンドを「一般的」と呼ぶのはかなり抵抗があるけど)は割と好き。一方で、もろ民謡なものとか、フェアポート・コンベンションやスティーライ・スパンなどトラッド色の強いフォーク・ロックもあまりぴんときません。リチャード・トンプソンはかっこいいけど。


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