最近、シンガーソングライター的な匂いを有する楽器演奏者が増えているような気がします。
例えばyojikとwandaのwandaくん。めちゃくちゃ達者でなおかつ独特なスタイルのギターを弾くけど、一方で歌物の曲も作るし自ら歌も歌う。
そういえば、バンド編成の時に二胡を弾いている吉田悠樹さんがギター弾き語りをしているのを二度ほど見たことがあるけど、これまた実に独特な味わいの演奏でした。
こういうのって別に今に始まった話ではないかもしれません。
以前にも紹介したような気がするけど、イエスのスティーブ・ハウとクリス・スクワイアがセッションの合間にボブ・ディランを弾き語りしている映像を見て、ああやっぱりこういう人達なんだ、単に上手いギタリストとベーシストというわけじゃないんだ、と思ったんですよね。
そして、こういうところがイエスの音楽性に大きく影響しているという気がします。
(一方、リック・ウェイクマンやビル・ブルフォードはこういうことやりそうな感じには見えませんが)
先日クラモトキョウコさん企画の「オトノハvol.4〜one on one〜」を見たときに感じたのも、そんなことでした。
最初にレバさんとの演奏に接した時から思っていたのだけど、なんか「サポート」というより「デュオ」という方が近い感じなんですよね。レバさんのミニアルバム「Window」(今は入手できないようですが)とかでもアコーディオンは必要不可欠な要素になっているというか。もちろん別なアレンジはありうるだろうけど、そうなると全く別物になりそうな気が。
それはなんでなんだろうな、と思ってましたが、これはクラモトさん自身が作詞作曲や弾き語りをすることと関係がありそうな気がします。
もちろん、ひたすら楽器演奏に注力することを否定する意図は全然ありません。一つの楽器を究めた人の凄さのようなものは私なりに承知しているつもりです。
ただ、「シンガーソングライター的なところのある楽器演奏者」が奏でる音楽には何か独特なものがあって、私はその独特な何かにある種の共感のようなものを覚えるということなんだろうと思います。自分はあまり楽器が上手く弾けないので、憧れのような気持ちもあったりするのかもしれませんが。
オトノハは今回で最後ということだそうですが、また良い企画が実現することを期待しています。
というか、フレデリック書院をそのうち観に行かなくては。