アナログプレーヤいじり その6~ビクターTT-71のサービスマニュアル


僕が使っているビクターTT-71というターンテーブルのサービスマニュアルを求めてネットを漁っていたらServiceManuals.netというのを見つけました。

今やビクターはレコードプレーヤー分野からは完全に撤退していて、「Analog」誌の記事によれば故障しても部品がないため修理してもらえないとのこと。
となると、何かあった場合は自力で何とかするしかないわけで、参考になるものがないかとネットを漁っていたところ、見つけたのがServiceManuals.netです。検索したところTT-71を使っているQY-7というプレーヤーの英文サービスマニュアルが! お値段は約15ドルということで即座に購入。PDFなのですぐにダウンロードして印刷しました。ざっくり眺めてみましたが、いやーすばらしいっす(注意:検索するときメーカー名は”Victor”ではなく”JVC”です)。
主な内容ですが、
1.仕様
2.サービスを行う上での注意事項
3.製品の特長
4.操作方法(各部の名称と機能)
5.ブロック・ダイアグラム
6.トラブルシューティング
(1)プラッターが動かない場合(2)プラッターが高速回転する場合(3)回転が水晶発振子の周波数にロックしない場合、のそれぞれについて詳細なフローチャートがついています。特に(2)は良く耳にするトラブルなので有益かと思います。
7.調整の手順
(1)電源の電圧チェック(2)オシロスコープによるクォーツロックの調整(3)駆動回路のバランス調整(4)ブレーキ機構の調整・・・(以下はトーンアームの調整)
8.注油
 必要ないそうです(^_^;;
9.分解図とパーツリスト
 分解図は上の写真にあるやつ。サービスマニュアルっつーとこれっすかね。
10.接続ダイアグラム
 回路図と詳細なパーツリストがついています。
気になるのはICですが、
・NJM4558D-D(新日本無線)
・uPC1009C(日本電気)
・SC3043(日本プレシジョン・サーキッツ)
の3つです。NJM4558はありふれたオペアンプですね。uPC1009Cというのはネットを漁ったらドイツのパーツ屋さんにあるようです。SC3043ってのはよくわからんなー。水晶発振子の隣についてます。
 クレジットカードでの購入にはやや不安がありますが、メーカーでサポートしてもらえない機器を何とかしたいという人は一見の価値があると思います(ちなみにTT-81のサービスマニュアルもありました)。


9 thoughts on “アナログプレーヤいじり その6~ビクターTT-71のサービスマニュアル

  1. 紺屋

    へりさん、ご無沙汰してます
    SC3043はX’talから33/45回転の基準クロックを作る分周器です。C1009はストロボのドライバかな。
    ウチの壊れたヤツ、かつさんからいただいたけれど、やっぱりダメだったヤツ、廃却に際して2個とも確保してあります。
    必要なときにはお知らせください。
    それにしても長寿なTT-71ですなぁ・・・

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  2. heli

    >紺屋さん
    どうもご無沙汰です。IC情報ありがとうございました。SC3043はそういう機能のものでしたら、どっかに流通在庫でもないと手に入らないですね。代替品とかあるのかなぁ?
    壊れたTT-71の件ありがとうございます。出来ればご好意に甘えてありがたく頂戴したく、そのうち取りにあがろうと思います。どんな症状なんでしたっけ?(暴走でしょうか。それとも回転が速くなったり遅くなったりするのでしょうか・・・)。
    我が家のTT-71、動くうちは使って、修理不能なくらい壊れたらテクニクスかレガにでも買い換えようか、なんて思ってましたが、今のところは快調に動いているようです。ヤフオクで落としたグレースG-707に新調したこれまたグレースF-14を取り付けて、レコードを楽しむ毎日です。

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  3. 林 太郎

    私もJVCのTT-71を所有していますが、時々不調になりますので、調整をしようとしますが、基準が不明で困っております。たまたま此のページを見き、サービスマニュアルのある場所を見つけ、検索をしましたが、現在ではナシとなっています。ダウンロードされたマニュアルのコピーでも結構ですから入手したいのですが、お願いできませんか、もちろんお礼はするつもりです。

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  4. heli

    >林太郎さん
    いらっしゃいませ!
    サービスマニュアルの件ですが、上の写真をご覧になってもわかるとおり、モデル名はTT71ではなくQL7(TT71を搭載したプレーヤー)で検索していただければ見つかると思います(先ほど確認しました)。

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  5. 奥さん

    つい最近オークションで落札したTT-71が入荷翌日にはもう動かず(クォーツロックせず高速回転)、どうにかして自分で修理できないものか、と悩んでいたところ、貴重な情報を教えて頂き深謝します。
    ただし、ServiceManuals.netにはどうしてもLog-inできず、マニュアルのダウンロード購入までたどり着けません。ログインのやり方をお教え下さいませんでしょうか。初歩の質問でお恥ずかしいですが。

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  6. 奥さん

    お教え頂いたServiceManuals.netにログインし、詳細なサービルマニュアルを入手($16.49でダウンロード)。トラブル・シューティングのフローもしっかりした内容で、むろん回路図、部品表なども完備。私の場合のトラブルは、クォーツロックせず高速回転という、TT-71に典型的と言われる故障でしたが、このマニュアルに沿って修理と正確な調整に成功。今回の原因はFETの劣化不良。FET交換による特性変化に対応して、クォーツロックのための位相調整用半固定VR(2個)の抵抗値変更。これで機能が回復しました。ただしこの作業には2現象オシロが必要です。貴重な情報を教えて頂き、ありがとうございました。

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  7. heli

    >奥さん
    いらっしゃいませ。ご返事が遅くなってすみません。
    無事サービスマニュアルを入手され、修理もうまくいったとのこと。おめでとうございます。お役に立てたようで何よりです。

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  8. 山本

    heliさん こんにちは
    昨年末 QL-7が33/45ともに高速回転になりました。40年ほど使用しました。とても愛着があり直そうとトランジスターコンデンサーを交換しましたが、ロックせず半固定抵抗の調整が必要のようで色々検索していると、heliさんのページを拝見しました。ServiceManuals.netにログインしますが手続きまでいかず困ってます。又このサービスマニュアルは英文なのでしょうか。小生まったく横文字は苦手です。入手方法について詳しく教えて頂けないでしょうか。

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    1. heli

      いらっしゃいませ。おっしゃるとおりこのサービスマニュアルは英語です。なので、どこか修理してくれるところを探すのも手かもしれません。AMP修理工房というところのウェブを見たら、ビクターのDDターンテーブルを修理した実績があるようでした。とはいえ私はここに修理を依頼したことがあるわけではないので、詳しいことはわかりませんし何の保証もできませんが・・・。

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