月別アーカイブ: 2010年12月

今年を振り返って&(ブログではたぶん)今年最後のご挨拶

今年は音楽面ではかつてないくらい充実した年でした。
自力企画単独ライブを実現し、光栄にもお誘いいただいたライブも2回(すでに来年も1回予定が入っている)、他にも人前で何度も演奏する機会に恵まれました。
曲作りも今年は3曲もできました。「たった3曲?」と思われるかも知れないけど、当社比では年間最多記録更新です。

ということで、来年の抱負は明日にアップするとして、おかげさまで今年一年良い年を送ることができたことを関係各位に心から感謝したいと思います。本当にありがとうございました&良いお年をお迎えください!


「夜も昼も」アップ


ということで2連発でアップ。
こちらはオリジナルではなく、コール・ポーターのスタンダードナンバー”Night and day”のカバーです。ギターは、1982年にEverything but the girlが発表したバージョンに倣っています(あちらはエレキですが)。唄も同様ですが、OTTさんの真似をして前半を日本語訳で唄ってます。訳詞に挑戦するのは初めてですが、なかなか面白いです。難しいけど。出来映えは全然自信はないけど、楽しんでいただければ幸いです。
Everything but the girlのNight and dayは、こういう弾き語り(ボサノヴァとかも全部含めて)に興味をもったきっかけとなった作品で、いつかやってみたいとずーっと思っていたので、今回こういう形でアップにこぎつけることができて本当に嬉しいです。

【2011.1.2追記】訳詞を載せておきます。

夜も昼も

夜も昼も
月の下でも陽の下でも
近くにいても遠く離れても
いつでも君だけ

どこにいても
君への思いはつのるばかり
人ごみにいても部屋に独りでも
いつでも君だけ

夜も昼もずっと
心深く君に惹かれる気持ち
受け入れてくれるまで
千々に乱れる心
夜も昼も


新曲「出窓」アップ~または札幌の喫茶店


というわけで、純然たる新曲としては、6月にアップした「花の名前」以来半年ぶりということになります。何ヶ月か前に、twitterで誰かが「無くなった喫茶店の曲を作りたい」とつぶやいていたのに触発されて作った曲です。11月のライブでもすでに披露済みですが、改めて家で弾き語ってみました。パソコンを買い換えて、iMovieが実用的に使えるようになったので、簡単な編集(といっても、前後のゴミを切り落としてタイトルとエンディングをくっつけて音をノーマライズしただけ)を施しています。よかったら視聴してやってください。

【2011.1.2追記】歌詞も載せておきます。

出窓

出窓に頬杖
秋の陽が沈む
光と陰とが
交わり溶けてゆく

幼い頃には
出窓にもたれて
うつつと夢とを
たわむれ眠った

今日もこうして
珈琲飲んでる
生まれた街の
いつもの店で

あれから多くの
月日が流れて
仕事や暮らしに
追われる日々だけど

記憶の彼方に
朽ち果てることなく
かすかに残ってる
秋の日の出窓

今日もこうして
珈琲飲んでる
生まれた街の
知らない店で

今日もこうして
珈琲飲んでる
遠くの街の
いつもの店で

【追記終わり】
以下は長ったらしい昔話。
何年か前に買った「さっぽろ喫茶店グラフィティー」という本は、1980年前後に札幌で喫茶店にいりびたっていた私のような人間には懐かしさで涙無しには読み進められない本です(大げさか)。
と同時に、当時の世間知らずの客の立場では知ることができなかったさまざまな事情が今更ながらわかって興味深い本でもあります。
特に、巻末にインタビューも載っている店舗デザイナーの今映人氏のことは恥ずかしながら全然知らなかったのだけど、初仕事がELEVEN、次が北地蔵、小樽のろーとれっく、テルサラサート、小樽のマリー・ローランサン、ふれっぷ館、ホールステアーズカフェ・・・これだけ名店をずらりと並べられると、「なるほど~・・・」と唸りながら深くうなずいてしまいます。
ちなみに、このうち行ったことがないのはふれっぷ館だけ。テルサラサートは大好きな店だったけど(本に載ってるモノクロ写真~窓の向こうに「人形屋佐吉」の看板が見える!~はこの店の魅力をよく捉えています)、ちょっと行きづらかったので数回しか行けなかった。他はすべて2桁回(店によっては3桁回)行っているはず。
と同時に、多くの店がバブル時の地上げで閉店したことも知り(その頃は私は東京にいた)、暗澹たる思いをすることにも。もっとも、最近買った「札幌喫茶界昭和史」という本を読んで、いかに喫茶店という業種が栄枯盛衰が激しいかを改めて認識したこともあり、「そういうもんなんだな」と半ば苦笑混じりのあきらめの境地に到達した次第です(やっぱり大げさか?)。

そんな古き良き時代の喫茶店の一つに可否茶館倶楽部という店がありました(今映人氏のデザインではありませんが)。今は無き実家から割と近くの住宅地にあって、明治時代に建てられた古い木造住宅を改造した店で、学生時代にも時折訪れましたが。特にUターン転職で札幌に戻っていた1991-95年は本当によく行きましたね。

大きな出窓のある古い木造の建物。煙突付きの(札幌では標準)石油ストーブ。美味しいコーヒーとタバコ(当時はスモーカーだった)。本当に良い雰囲気の店でした。「さっぽろ喫茶店グラフィティー」には、そんな可否茶館倶楽部の写真も載っていて、大きな出窓から明るい光が差し込んでいる様子が懐かしかったです。
そんな可否茶館倶楽部も1996年に閉店。実はその年、父が癌で入院していて、実家(当時はすでに東京で仕事をしていたのでほぼ毎週飛行機で通っていた)から病院まで歩いて通っていたのだけど、その途中に可否茶館倶楽部があったんですよね。閉店したのは父が亡くなるほんの少し前でしたが、閉店から数日後に店の前を通ったら完全な更地になっていて呆然としたのを覚えています。

・・・まぁ、ここまで熱く喫茶店を語って、なにほどの人に理解されるのかわかりませんが、本を読んだり考え事したりぼーっとしたり、実に多くの大事な時間を喫茶店で過ごしてきたんですよね。大学時代など、過ごした時間の長さからいったら自宅>喫茶店>>>>>>大学だったと思うし。

というわけで、長文におつきあいいただきありがとうございました。


「BRAZILIAN PIANO」続き~Summer Song

前回のエントリーで紹介したBrazilian Pianoで扱われているスタイルは、サンバとボサノヴァとショーロの3つです。今回は、ボサノヴァの練習曲”Summer Song”にチャレンジしてみました。相変わらず演奏はガタガタですが・・・。タイトルと曲から、この練習曲が一体何を下敷きにしているかすぐにわかるわけですが、著作権に引っかからない程度に変えてあるのがなんかおかしいです。


「BRAZILIAN PIANO」

今でこそギターがメインの楽器になってるけど、楽器との最初のつきあいは5歳のころから習い始めたクラシックピアノでした。小学校3年の頃、野球の方が面白くなったのでやめてしまったんですが。

でも、子供の頃に身につけたことの影響は大きく、今でも(主に曲作りの際に)ちょっとしたメロディを弾いたり音を取ったりするのには、ギターよりピアノの方がやりやすいと感じます。今やギターに取り組んだ時間の方がずっと長くなってしまったはずなんですけど。

でも(が二回続いた)、ポピュラー音楽を自分で演奏しようと思い立ってからはずっと、ピアノよりもギターを選び続けてきました。フォークやロックをやってたときはスチール弦のアコギを弾き、数年前にボサノヴァを始めたときにはナイロン弦のギターを選んだわけです。
※十数年前にちょろっとだけやったジャズピアノは例外だけど、思い起こせばあれはジャズピアノを弾きたかったというよりは、テンションコードや理論を体で覚えたかっただけだったような気がしています。

一般論としてはフォークだってロックだってボサノヴァだってピアノで弾き語りという選択肢もあったはずだけど、自分のやりたい音のイメージをつきつめると、それはやはりギターであってピアノではなかったんですよね。

でも(が三回続いた)、たまーにピアノの曲を練習して弾いてみたりすると、それはそれでなかなか楽しいんですよね。
先日ライブを終えて、少しお休みモードな今、久々にピアノでも弾いてみようかと思って本棚から引っ張り出したのがBrazilian Pianoという教則本。扱っているスタイルはショーロ、サンバ、ボサノヴァで、それぞれについてリズム自体の解説や、それをピアノでどう扱うかの説明を行った上で、最後にいくつかの練習曲で仕上げるという構成は割と一般的なものかと思いますが、一つの練習曲について、ソロピアノ、ピアノトリオ、ギターカルテット、トロンボーンカルテットなどいくつかのパターンが載っているので(全部の曲に4パターン載っているわけではない)、それぞれの場合にピアノをどう弾けばいいかについて、なかなか参考になりそうな感じがします。

ということで、サンバの練習曲として掲載されているOne for Donatoを練習してみました。
こうやって録音して聞き返すと「下手だな~」と思うけど、弾いてるときは単純に楽しいです。

ちなみに、最近iLifeの中のiMovieをいじってますが、簡単ですねー。
iMovie自体にYouTubeにアップする機能がついているので、iMovieで適当な写真を貼り付けてYouTubeに上げる方が、下手に音だけアップするよりも簡単じゃん!なんて思ってます。いや、もっと簡単な方法があるのかもしれないけど。