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いもたきをつくる

最近なんだか急に気温が下がって、秋を通り越してもうすぐ冬がくるんじゃないかという勢いですね。
こういうときには温かいものが食べたくなります。
まだいまいち旅の疲れが抜けきってないけど、気を取り直して料理。
秋らしいものをということで、愛媛のいもたきです。
愛媛のいもたきとは何かを知りたければ、たとえばこんなところを見るといいかも。もう、ただの料理ではなく完全にイベントです。山形の芋煮会は行ったことないけど、どんな感じなんだろう。
作り方はこちらをどうぞ。見よう見まねですが。
ちなみに、8年前と同様、今回もじゃこご飯と一緒にいただきました。炊き込みご飯も秋の食い物ですよねー。


シュウパウロー(モンゴルの羊肉の塩茹で)を試してみた。

あけましておめでとうございます。

こちらのブログもすっかりさぼってしまいました。
しばらくの間、写真やらテキストやらはSNSにアップしてきましたが、知人が「SNSって残らないのでやっぱりブログに書くようにしたい」という趣旨のことを書いているのを読んで、そうかもな、私もブログをちゃんと書くようにして、SNSは告知中心にしようかな、と思ったり。

というわけで、小ネタや尻切れとんぼでもいいからこっちに書いてみようかな、と。

まずは、正月の家族団欒で食べたシュウパウロー(モンゴルの羊肉の塩ゆで。モンゴルでは「チャン・スンマハ」というらしい)の話。

モンゴルでは羊肉を塩ゆでにして食うのがデフォルトであるという話はだいぶ前に山形浩生さん(当時仕事でよくモンゴルに出張していた様子)の記事で読んで知ってました。
どんなことを書いてあったっけ?と思ってぐぐって見たら、出てきました。うーむ、こんなことが書いてあったのか。いずれにしても、羊肉の塩ゆでというのはローカルでプリミティブな料理であり、毎食食べ続けるのはハードだ、というイメージがかなり強く刷り込まれたことは確かです。

その後、都内のシリンゴルというモンゴル料理店で羊の塩ゆでが食べられるという噂を聞きつけ、興味が湧いたものの上記のような刷り込みもあってか今日に到るまで足を運んでいません。

で。
正月の家族団欒でジンギスカンをやろうと思い、いつも使っている羊肉のなみかたのサイトを訪れたところ、「究極の羊料理シュウパウロ」と書かれたバナーが目に。
うーむと思いつつリンクの先をいろいろ読んで見ましたが、
・作り方はとても簡単
・豪快に食べるといくらでも食べられる、とてもおいしいお肉です。
・羊の旨味が溶け出したスープは、麺にもあう
などと書いてあります。

というわけで、思い切って注文してしまいました。
先ほどいただきましたが、なかなか美味しいです。
同封の説明書(ウェブでも見ることができます)に書かれているタレもなかなか工夫されていて(パクチーが効いてる)、飽きずに食べ進めることができ、3人で1キログラム(骨つき)完食しました。
これはアイスバインみたいにマスタードで食べても美味しいかも。
明日はスープでラーメンを作るつもりです。

まあでも、これだけ美味しいのは肉のクオリティが高いからなのでしょう。
私のように昔(数十年前)からジンギスカン(特にマトン)を食べてきた人間は、最近の羊肉は全く臭みがないなぁと感じているわけですが、今回注文した肉もご多聞に漏れず高品質な羊肉だから、こんなにすいすい食べ進めることができるんだろうな、と思います。


鬼まんじゅう

イオンのお菓子のコーナーでよく売っている「鬼まんじゅう」が好きで、時々買って食べてます。
白いまんじゅうにサツマイモを小さく切ったものが大量に突き刺さっているという作りで、名古屋のお菓子らしいんですが、知人の名古屋人に言わせると、本場のものは全然違うとのこと。
というわけで、名古屋出張にかこつけて、梅花堂という有名店に行ってきました。駅から地下鉄で15分くらいの覚王山という駅の近くです。
他のお菓子もいろいろ売ってますが、レジに並んでいる客はみな鬼まんじゅう目当て。レジの奥に3個入りと5個入りの鬼まんじゅうの紙包みがいっぱい並んでました。予約とおぼしき電話もしょっちゅう入っている模様。
ネット情報によれば、午後の早い時間に売り切れてしまうこともあるらしいので、11時半くらいに行ったのですが、なんとかゲットすることができました。
ブツはこちら。たしかにこれは全然違う。芋をつないでいるのは普通のまんじゅう生地ではなく、芋ういろう(なんてものがあるのかどうか知らんけど)みたいな感じ。食べ終わってからもずいぶん長いあいだ口の中に芋の後味が残ります。芋好きにはなかなかたまらん食い物ですね。

賞味期限は作った日だし、包装も紙でくるんだだけの簡易なものであることからして、基本的に地元の人が食べたいときに食べたいだけ買ってすぐに食べるものであって、遠方に土産として持って行くものではないけど、何はともあれゲットできて満足。
翌日も美味しくいただけました。


豚星。

自宅の最寄り駅のラーメンを食べログで検索すると、ランキングのトップに出てくる豚星。という店が気になっていました。
ただ、駅からそこそこ離れていて、それも自宅からは遠ざかる方角なんですよね。
というわけで、なかなか足を運ぶのが億劫だったんですが、先週の日曜日に行ってみようと決意。
ろくに場所も確認せずに、だいたいこの辺だろうと思って出かけたんですが、どうも見つからない。
ずんずん歩いていたら新幹線が見えてきた。さすがにこんなに遠いはずはない。
結局見つからずに帰ってきました。
改めて確認したら、場所に対する認識は決して間違っていませんでした。ただ、日曜日は定休日だった・・・。
それでも店の場所くらいはわかってもよさそうなもんだと思いましたが、食べログ情報を見ると看板とか全然なくて目立たないらしい。
うーむ。

というわけで、昨日の夜に行ってきました。7時半くらいだったかな。
やっぱり全然目立たなかったけど、ここだという建物の中をのぞき込むと、奥に細長いカウンターの店があって、後ろに人がいっぱい並んでる。ここだ!
食券を買って列に並んでいると、そのうち店の人から声がかかるので、食券を渡して席につく、という流れだとネットに書いてあったので、それに従ってまずは食券。小ラーメン豚入りという名前だったかな。食べログ等の写真を見ればわかりますが、小でも無茶苦茶ボリューム多そう。どの写真を見ても、見ただけでおなかいっぱいという感じ。店の中には若い男性しかいないのはそのせいなのか。まるで女性とか年寄りは端からこの世に存在しないかのような空気が漂っておる。ある意味、新丸子の三ちゃん食堂よりも女性には敷居が高い店ではないか・・・などと思っていたら、しばらくして若い女性客が来店。ほえ? その後も女性客数名が来店。どうやら私の思い違いだったようで。
入店から40分後くらいにようやくありつける。それにしても寒い。入口に近い席ということもあるけど、足下が冷たくてなかなかしんどい。照明もなんだか薄暗い。そして店を漂うなんとなくストイックな空気。並んでいるお客さんを的確に捌くためにはきちんとした秩序が必要であろうし、あのラーメンを目の前にしたら黙々と格闘するしかないということでもあろうし、いずれにしてもちょっと独特の緊張感が漂う店という印象。堅苦しかったりうるさかったりということではないんで、決して心地悪い緊張感というわけではないのだけど。昔々札幌の狸小路にあった富公がこんな感じだったような記憶が。カウンターの後ろに客が並んでいるのも同じだったし。
ラーメンが出てくる直前にトッピングを尋ねられるので、他の客の様子をうかがいながら野菜と油を頼む。すぐに出てきたのは、ネットで見た野菜が山盛りの丼。まず野菜を或る程度食べないと、その下に眠っている肉や麺やスープにアクセスできない。横着すると野菜が崩落して周辺のカウンターに大惨事が発生する恐れもある。まずは野菜の上の方を少し刈り込んで、或る程度ボリュームが減ったところで、野菜の周辺を崩してスープに落としながら食べ進む。なんとなく地球温暖化の影響で南極の氷が崩落して海に沈んでいく様子を彷彿とさせる。
しばらくしてまず肉にアクセス。この肉のボリュームもすごい。厚切りのブツが大量に入っている。肝心の味だけど、煮具合も味付けも非常に良い。あまりトロトロなのは好きじゃないのだけど、ここのは柔らかいながらちゃんと歯ごたえもある。味付けもちょうど良く、何よりも豚臭さのようなものが全然ない。
麺は柔らかい。なんとなく美味い餃子の皮を彷彿とさせるようなもっちりとした食感。いかにも小麦粉を水でこねてゆでた食い物という感じ。ある意味、札幌の西山の麺とかとは正反対の価値観だと思うけど、これはこれでとても美味しいと思う。

というわけで満足度は高かったのだけど、このボリュームは高齢者の消化器にはなかなか負荷が高い。自宅まで15分歩いて帰ったけど、ちと苦しかった。たぶん腰が曲がっていたことと思う。
でもまた行こう。ツイッターでまめに情報発信しているようなのでチェックして、次は限定品を試してみたい。


にしん漬け

子供の頃、母親がよくにしん漬けを漬けていました。
にしん漬けというのは、北海道ではポピュラーな漬物で、メインの材料は一辺3センチ程度のにしん、でっかく乱切りにした大根、これまたでっかく切ったキャベツ、千切りのにんじんなど。にしんと麹の風味が独特で、薄味の野菜をバリバリたくさん食べる漬物でした。秋口につけ込み、冬の間に食べる保存食という性格もあったかと思います。
生まれ育った古い家には台所が二つありました。古い方の台所はほとんど使われておらず、冬には暖房が入っていなかったので常時氷点下になるかならないかの状態だったのですが、これが漬物を置いておくのに最適の環境だったんですよね。あの凍る寸前のにしん漬けは本当に美味かった。

そのうち母親も面倒になったのか、にしん漬けを漬けることもなくなり、その後は北海道との縁も切れて、ずいぶん長い間にしん漬けを口にすることはありませんでした。
そんなわけで、なぜ最近になって急ににしん漬けのことを思い出したのかわかりません。ジンギスカン(羊肉)とか甘くないとうきびとか、昔慣れ親しんだ食材を通販で取り寄せるうちに、ふと思い出したということだったのかな。

ネットで検索して見つけたのは、留萌の丸夕 田中青果という漬物屋でした。
「やん衆にしん漬」という商品が何とアマゾンで手に入ることがわかり、早速ゲット。
食べてみましたが、まぎれもなくにしん漬けの味がして感動しました。子供の頃に食べた自家製のにしん漬けの味の記憶とは違うけど。漬物みたいな発酵食品が同じ味ってことはまずないですよね。

ただ、産直にありがちなことですが、2100円の商品で送料が980円は痛い。
都内で扱っていたりしないかなぁと思ってウェブサイトを見ていたら、何やら秋に全国各地のデパートで行われる北海道物産展に参加している模様。
催事のコーナーに日時と場所のリストが載っているので、興味のある方はどうぞ。とりあえず10月中くらいはどこかここかで手に入りそうです。