20年前に東京で一人暮らしを始めたとき、合羽橋で調理器具をあれこれ買ったんですが、その中に鰹節削り器もありました。包丁とともにつば屋で買い込み、早速試してみましたが、どうにもうまく削れず。根性がないので、削り器は速やかにお蔵入りになり、その後はもっぱらオカカ7型のお世話になってました。
長い時が流れ、最近、築地の伏高という鰹節店で、鰹節削り方講習会なるものをやっていることを偶然発見。参加料も無料ということで早速申し込み、先週末行ってきました。実は築地ってちゃんと行ったことがなくて、移転前に一度行っておきたいというおのぼりさん気分もあったんですが。
当日は雨が降っていたんですが、築地はものすごい人でごったがえしてました。とにかく観光客が多い。それも外国人。築地ってこんなことになってるんだとびっくり。
人をかき分けかき分けして、ようやく伏高に到着。ちょっと早く着いたんですが、受講者は私一人ということで、すぐに始めてもらいました。
いやーこういうのって本当に百聞は一見にしかずで、鰹節の方向や角度、持ち方、力の入れ方、最初の面の付け方など、丁寧に指導してもらって本当によくわかりました。鉋の刃の出具合の調整は、やはり結構クリティカルですが、どういうふうに追い込んでいけばいいのかの相場観のようなものは何となくわかりました。多分、自分でも調整できるようになったのではないかと思いますが、どうだか。正しくない使い方をした後に長年死蔵してたこともあって、刃がずいぶん切れなくなっているので(自分の削り器を持ち込んだんですが、お店の削り器とはやはりだいぶ切れ味が違う)、一度研ぎに出した方がよさそうです。
鰹節を一本買って、店を後にしました。
その後は、場内の和食・魚料理かとうという店で少し早い昼飯。隣の寿司屋など、めちゃ並んでいる店もありましたが、和食かとうは自分が入ってちょうど満席というくらいの客の入り。めばるの煮魚を食いましたが、上品な薄味で美味しかった。
移転前にもう一回くらい飯を食いに来ようかな。
※追記 伏高はYouTubeに鰹節の削り方に関する三部作の動画をアップしてます。興味のある方はどうぞ。