■キャロル・キング/ジェイムス・テイラー来日公演(4/16、日本武道館)
以前通っていたギター教室のクラスメートだった友人が洋楽ファンで、海外アーティストの来日コンサートに時々誘ってくれます。私はものぐさな性分のため、そういう情報を常にチェックするということがどうもできてなくて、好きなアーティストのライブが終わった後に来日していたことを知って「しまったぁ」と後悔することも少なくないので、そのようなお誘いは非常にありがたいことだったりします。
まぁ、洋楽ファンといってもいろいろで、私はどちらかというとイギリス系が好きなのに対して、その友人は主にアメリカのSSWやAORなどに詳しいんですが、得意分野があまり重なっていないので好奇心さえあればお互いにいろいろ音楽を紹介し合うことで世界が広がるとも言えますし、実際そんな感じです。
で、数ヶ月前にその友人からキャロル・キング/ジェイムス・テイラーの来日講演の話がありました。アメリカのSSWが好きなら、キャロル・キングとジェイムス・テイラーの競演と聞いて「おお、そりゃすげぇ」と思うのは自然なことだと言って良いでしょう。もっとも、個人的には一昨年にキャロル・キングの来日公演に行っているので(レポートはこちらとこちら)、今回の目当てはどちらかというとジェイムス・テイラーでした。
ライブは、むりやり競演を盛り上げる演出などはそれほどなく、最初から二人ともステージに上がり、自然な感じで代わる代わるに演奏してました。会場でパンフレットを読んで、バックバンドのギターがダニー・コーチマーでドラムがラス・カンケルであることを初めて知り、これまたびっくり。まぁこれなら演出なんかなくてもいいかも。
初めて見るジェイムス・テイラーですが、いやーすばらしかったです。声もよく響きよく通るとはいえ、なんとものんびりのほほんとした声だし、ギターも「ここがすごい」というのを具体的にうまく言えないのだけど、いったん弾き語り始めたら、もうジェイムス・テイラー以外の何者でもない「あの世界」ができあがるのはいったいなんなんだろうなぁと・・・。どうでもいいことですが、立って唄っているときの姿勢が、膝と腰がちょっと曲がっていて、少しあごが出ているという、背の高い人にありがちな姿勢で、以前に見た弟のリビングスン・
テイラーもそんな感じだったことをなんだか思い出しました。
キャロル・キングは、相変わらず元気いっぱいでした。声も衰え知らず(ノリノリすぎてすこし羽目外してたときもあったけど)。ピアノ弾き語りはもちろん、ギター抱えて唄ったり、マイク持って走り回ったり。なんか、ソングライターとしてデビューした未成年の頃からこんなおてんばな感じだったのかなぁ、などと思ってしまいました。
で、デュエット。You’ve got a friendはもちろんよかったけど、それ以上にWill you love me tomorrowがしみじみ良かったです。
終了後、冷たい雨が降る中、友人と渋谷に移動してラーメンで締め。あーよかったよかった。
■yojikとwanda+アトリエか猫「音布♪カフェ」(4/17、森のテラス)
先月のテキスタイルライフに続き、再びyojikとwanda+アトリエか猫のコラボレーションイベント。場所は京王線の仙川にある森のテラスというオープンガーデン。仙川という街は行ったことがなかったのだけど、駅周辺の商店街を抜けると、のんびりした住宅街が広がっていて、緑も多いし、ちょっと面白そうな店がぽつりぽつりと点在していたりして、なかなかよさげなところだなという印象を持ちました。
森のテラスはそんな街を10分ほど歩いたところにあるのですが、入り口から崖(というほど切り立っていないけど)の斜面を下っていくところに家とガーデンがあって、まさに森のテラスという名前にふさわしい緑豊かな実に気分の良いところでした。ただ、昨日降った雪がちらちらと残っていて、チューリップの花とかが微妙にへにょっとなってました。うーん。
会場は、いい感じに年季の入った、いかにも手作りの木造住宅という感じの建物で、靴を脱いで上がります。会場の部屋にある煙突付きのストーブは、札幌生まれにはこたえられないものがありました。今回は、yojik
とwanda、アトリエか猫に加えて紅茶専門店グリーンリーフがコラボレーターになっていて、チャイとスヰーツも味わえるという趣向。私はチャイにコーヒーにバナナブレッドをいただきましたが、とてもグーなお味でした。
ライブの方は、最初にゲストのひょうたん笛奏者、たけしさんがソロ演奏。ひょうたん笛というのは中国の少数民族に伝わる伝統楽器だそうで、ひょうたんに3本?管が貫通しているような構造をしてます。音はバグパイプとかチャルメラに近いかなぁ? 中国の広大な内陸の山奥を思わせる(って行ったことあるわけじゃないけど・・・)ムードの曲を3曲ほど聴かせていただきました。
次にyojikとwandaが登場し、wandaくんの新作「ひょうたん音頭」をたけしさんと競演。wandaくんのギターとたけしさんのひょうたん笛のかけあいが面白い。yojikさんは唄わずにバウロンで参加という純インスト合奏でした。
たけしさんが退場し、yojikとwandaの演奏。今回は、割と小さめの部屋での純アコースティックな演奏ということで、音色の良さ・生々しさをたっぷり味わえました。特にwandaくんのギターの音がすごく良くて、ギター買い換えたりしたのかなぁと思って終了後に聞いてみたら、いつもと同じだとのこと。うーむ。
ちなみに本編最後の2曲は、wandaくんが珍しくピアノに挑戦。ものすごく雄弁かつ流暢なギターに比べると、とつとつとした演奏だけど、それはそれでなかなか味わいがあってよかったのではないかと。
か猫さんの作品については、yojikさんのスカートやwandaくんのシャツをはじめ、初お目見えの作品が怒濤の勢いで増殖している印象。クリエイティビティ・生産性がすごいなぁと改めて思いました。個人的にはwandaくんのシャツに採用されているナンテン柄が好みです。
なお、先日届いたフラップショルダーを持参したところ、たいへん似合っていると約数名からポジティブな評価いただき大いに気をよくしております。ありがとうございました>各位