投稿者「helium」のアーカイブ

ARCで音場補正(追記あり)

2か月近くさぼってしまいました。とりあえず暑さのせいにしておこう。

さて、宅録でミックスなりマスタリングなりをする際に問題になるのがモニターです。
スピーカーや部屋により出音は大きく左右され、癖のある(高音やら低音やらが出すぎたり弱すぎたり等)環境でミックスすると得てして出来映えもおかしなものになってしまったりします。

ですが、宅録では自分が普段生活している部屋に個人の懐具合が許す範囲のグレードのスピーカーという、おそらく理想とはほど遠い環境で我慢せざるを得ません。< 適切なヘッドフォンでモニターすればその辺りの問題は気にせずに済みます。が、ヘッドフォンってスピーカーではわからないような細かい音まで聞こえる反面、スピーカーで聴くのとはずいぶん感じが違うので、スピーカーでどのように聞こえるかはやはりスピーカーじゃないと確認できないという気がします。 そんなことをずっと考えていた折、レバさんのサイトARCというシステムが紹介されているのを目にして興味を持ちました。詳しい説明はリンク先を見ていただければと思いますが、要するにスピーカーや部屋も含めたモニター環境の癖を測定し、その結果を基に出音の癖がなくなるよう補正するシステムです。商品の中身は、
・測定用のマイク(これはたぶんベリンガーの測定用マイクECM-8000ですね)
・測定用のソフト
・再生用のプラグイン
です。
5月頃に購入済みだったのですが、ものぐさな性格が災いしてずっと放置プレイ状態。今日ようやく重い腰を上げて使ってみました。

1.測定
 マイクをパソコンのオーディオインタフェースにつないでソフトを立ち上げ、測定します。
 ・・・それ自体は全然難しくないのですが、問題は測定ポイント。2つのスピーカーと等距離にあるリスニングポイント一カ所と、左右シンメトリカルなペアのポイントとを合わせて最低12箇所、できれば16-20カ所で測定しなくてはなりません。
 というわけで、測定ポイントをメジャーで計ってメンディングテープで印をつけました。

マイクは耳の高さに合わせます。

で、マイクを所定の位置に設置し、ソフトのボタンをクリックすると、「ビュゥッ」という感じの音が左右のスピーカーから数回ずつ流れます。終わったら、ソフトが次の測定ポイントに進むよう促すので、それに従ってまた測定・・・という流れを繰り返します。

測定が終了したら、DAWソフト(我が屋はDigital Performer)を立ち上げ、マスターフェーダ-にARCのプラグインを挿入すると、以下の画面が立ち上がります。

左側のグラフが左チャンネル、右側のグラフが右チャンネルです。オレンジ色の線がこれまでの特性で、かなり波打っています。これが補正により、白い線のような特性になったということです。
聞いた感じでは、補正前に比べて、
・中低域のもやもやした感じがなくなりスッキリした。
・やや抑え気味だった高域がスキッと抜けるようになった。
という印象で、かなり改善されたという実感を持つことが出来ました。

となると、宅録のモニターだけじゃなくて、iTunesとかでの通常の音楽鑑賞でも補正した音で聞きたくなるのが人情です。何かうまい方法ないかなぁと思ってぐぐってみたら、またしてもレバさんのサイトでAudio Hijack Proというソフトを使う方法が紹介されてました。やっぱり考えることは一緒ですよね~。

もちろん、これさえあればばっちり補正してくれるのだから他がどんなにいい加減でもかまわない、というわけではありません。機材をきちんとセッティングしたり、機材をメンテしたりクリーニングしたりということは必要でしょう。
でも、どんなに高級な機材でもつなぎっぱなしではフラットな特性はまず得られないと思うので、こういうアプローチはとても有効だと思います(いわゆる「ピュアオーディオ系」の人の多くはこういうの好きじゃないだろうなと思うけど)。

さて、モニタ環境も整ったので、明日はミックスとマスタリングにトライしようっと。

【2011.8.21追記】
iTunesによる音楽鑑賞までは補正できたけど、できればレコードを聞くときもそれに近い環境にしたい~ということは、おおもとの特性そのものをフラットに近づけたい~ということで、とりあえずツイーターのアッテネータをいじりました。我が家の自作スピーカーでは固定抵抗の組み合わせでアッテネートしており、これまでは直列3.3Ω、並列4.7Ωだったのを直列2Ω、並列10Ωにしました。これでツイーターのレベルは約3dB上がるはず。
というわけで、測定し直してみました。

補正前の高域部分(オレンジ色の線の右側の方)の特性がずっとフラットに近づきました。
補正ありと補正なしを切り替え試聴しても、昨日よりも違いがずっと小さい感じがします。不思議なのは、ツイッター(ということは高域)しかいじってないのに、中低音の聞こえ方が違うこと。補正なしでも中低域のもやもやした感じがずいぶん減った気がします。

実は、スピーカーを自作した当初のアッテネータの抵抗の値は、今回の変更後の値と同じだったんですね。が、当時は高域のちょっとくせっぽい感じが耳についたので、抵抗を入れ替えて3dBレベルを落としていたのでした。なので、今回は元にもどしたということになりますが、以前気になった高域のくせは今のところあまり感じられません。何年も鳴らし続けてくせが取れてきたということなのかな。それとも加齢で高域が聞こえにくくなってきたとか(号泣)。


フォーカル・ジストニア

90年代半ばにギター弾き語りを始め、音楽教室に通ったりもしていたのですが、数年経った頃に右手に異変が生じました。当時はピックでストロークしたり簡単なソロを弾いたりしていたのですが、なんだか思うように手が動かなくなってきたのです。最初はなんだかうまく弾けないな、くらいの感じだったのが、そのうちそんなに速くないエイトビートのストロークすらうまくできなくなってしまいました。

不思議だったのは、親指と人差し指で何かをつまんで正確に動かすこと(私の場合はピックでギター弾くことと字を書くことくらいなんだけど)だけが不自由なこと。その他の日常生活(フィンガーピッキングギターやピアノを弾いたりすることも含め)で不自由を感じることはほとんどありませんでした。箸を使うのもそんなに問題なかったですね。

あれこれ調べてみたところ、どうやらこれはジストニアという症候群の一つである「書痙」らしいことがわかってきました。基本的に中枢神経系の不具合らということで、治療法としては、手術(たとえばこれ)とか薬物療法(ボツリヌス毒素を使ったりするんですよ!)とかがあるようですが、どっちも結構なかなか強烈なものがあるので、とりあえず以下のような方針で臨むことにしました。
・字を書けないのはかなり不自由なので、慶応大学病院のリハビリテーション科でリハビリ的アプローチを試してみました。書いているうちに手首が内側に曲がってきてこわばってしまうという症状だったので、手首が内側に曲がらないよう固定する器具を作ってもらい、それを取り付けて字を書く練習を続けたところ、ゆっくりと書けばまぁまぁ日常で不自由しない程度には書けるようになりました。
・一方、ギターはなかなか難しいものがありました。字はある程度ゆっくり書くことが許されるけど、ギターは音楽である以上テンポを守ることは重要で、ゆっくり弾いたら音楽にならないんですよね。
 というわけで、いろいろ思案した結果、左で弾くことにしました。右手はピックで弦を弾くことはできないけど、弦を押さえることはできるんですよね。まったく奇妙なもんです。周りからは「信じられない」というような反応をもらうことが多かったけど、個人的には好奇心をもって結構楽しく取り組んでましたね。

 ・・・といったことも今となっては懐かしい思い出と化しつつあるんですが、最近ふるんさんという素敵なコンサートをいっぱい企画している方(先日はyojikとwandaも出演!)がtwitterで紹介してた「ギタリストBilly Mclaughlinが左手の握力を失う病気で2002年にシーンから消え、2008年に右利きからサウスポーのギタリストになって復活した動画。」を見て、自分以外にもジストニア(今は書痙も含めたフォーカル・ジストニアという概念があるんですね)が原因で左に転向した人がいることを知り、なんだか感慨深いものがあった次第です。それにしてもBilly Mclaughlinって、ジストニアになった時期も近いし、何より弾いてるギターがギルドF50ぢゃん!!! 私が初めて買った左用ギターもギルドF50だったんですよ(1974年製の中古品。あまりにも重たいギターだったので売ってしまったけど)。いやー。


パイオニアMU-41のプラッターの軸受けのメンテナンスにトライ

先日ヤフオクで入手したパイオニアのフォノモーターMU-41ですが、プラッターの軸受けに使われているプラスチックの板が長年使用するとボロボロになるという話を耳にし、Vinyl Engineなどでいろいろ調べてみました。まだ十分に読み切れていませんが、
・軸受けの底に敷いたデルリンというオレンジ色のプラスチックの円盤に、プラッターにつながる金属製の軸が乗っかるような形になっているらしい。で、回転する重い軸を長年支えるうちに、ボロボロになったり割れたりするということのようです。
・対策としては、プラスチックの円盤を交換することになりますが、40年前の製品なのでメーカーに補修部品などあろうはずもなく(ベルトはあるんですけどね。パイオニア偉い!)、自分で作ったりしているようです。プラスチックにもいろいろあるようですが、テフロンが「現在までに発見されている物質の中で最も摩擦係数の小さい物質である」ためか推奨されているようです。

てなわけで、ばらしてみました。
まずは、ターンテーブルシートとモータのカバーだけを外した状態。

プラッターを外すとこんな感じ。真ん中の軸受け部分は三つのねじを外せば取り外せます。

外した軸受け部分。底がキャップ状になっていて、左に回すと外れます。
軸を受けるプラスチックの板ですが、オレンジ色の板(本来は1.5ミリくらいあるものが1枚入っているらしい)らしきものはなく、金属板+極薄のプラスチック板3枚が重なっていて、全体をオレンジ色のベタベタ(グリース?)を覆っている状態でした。おそらく前の持ち主が自分なりに対策したのではないかと思います。

グリースを拭き取り、自力調達したテフロンの円盤(↓)を入れて組み立てます。

ということで、とりあえず無事に動作はしているようです。
ただ、軸が接触しているのは底部だけではなく、軸の側面を周囲から取り巻く穴との部分も注油しなきゃならんような気がするのですが、どういう潤滑油を使えばいいんだろ。なんとなくテクニクスSL-1200用のやつとかでいいような気がするんですが。アドバイス求む!
あとモーターの注油。こちらはマニュアルに時々やるよう指示されているんですが、ミシン油とかさらさらのやつでいいのかなぁ(そういう話がVinyl engineに書いてあったような)。


人間ドック

年を取るほど、身の回りで病気だとか健康だとかの話題が増えてくるとよくいわれますよね。

てなわけで、先日受けた人間ドックの結果が戻ってきました。
ここ2年ほど危険信号が出ていた尿酸値はギリギリOK。
それに代わって、今回は脂質がNGになってしまった。

「動脈硬化の増悪因子であるLDL(悪玉)コレステロールが増加しています。今後は食事内容の改善(卵や動物性脂肪の制限、食物繊維の摂取など)を行い、動脈硬化の予防因子であるHDL(善玉)コレステロールを増加させるよう努力し、次回まで経過を見てください」

とのご託宣。はいはい。

というわけで、先週からスポーツジム通いを始めたのですが、昨日自宅でいらない本を資源ゴミに出すべく作業をしていたら、腰にダメージが(軽いぎっくり腰?)。治るまでは運動もおあずけですね。
というわけで、とりあえずは食事内容の改善ということで、今晩は豚汁と納豆ごはんと漬け物にします。


3年ぶりのTOEIC

3年ぶりに受験する来週のTOEICに向け、さきほどTOEICテスト新公式問題集〈Vol.2〉にチャレンジ。・・・うーむ。リスニングは3年前から全く進歩しておらん。
正直かなりめげましたが、まぁ考えてみれば3年間やってきたのは、基礎的な(それこそ中学レベルの)部分を固めるトレーニングではあったので仕方がないかも。
3年前と点数は同じでも、聞き取るベーシックな能力そのものはずいぶん上がっている気はする。さらにレベルアップするための土台が固まってきているような感覚というか。

でも、なんか聞き取ったことを保持する記憶(短期記憶?)に問題があるような気はするんだけど。

あまり結果に一喜一憂せず、淡々とトレーニングしていきたいと思います。
って、試験は来週だ・・・。