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エレキギターの電気系統をいじってみる(その1)

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今やライブのメインギターとなっている韓国製エピフォン・カジノですが、買って10年以上が経過し(たぶん)、トグルスイッチやらポッドやらがいまいちな状況になってきました(ガリガリいったり接触不良で音がでなくなったり)。
というわけで、電気関係のパーツをあれこれ買ってきました。

1.ピックアップ
ケント・アームストロングというところからカジノ用ピックアップというのが出ているのを知って購入。リアフロントでカバーの形状も違ってます。
2.ポット
CTSというのが定番らしいけど、ここは国産信奉者として東京コスモスのを選びました。秋葉原の三栄電波で購入。しっかし秋葉原も変わりましたなー。
3.スイッチ
Switchcraftというのが定番らしいので買ったけど、ちょっと高いなぁ・・・。もう少し調べたら安くていいのが手に入ったかも。
4.コンデンサー
オレンジドロップとかいうのが定番らしいけど高価なので却下。千石電商で東​信工業のポリプロピレンコンデンサを購入。安いー。
5.ジャック、ケーブル、はんだ、その他
手持ちのありあわせの物で間に合わせるつもりなので購入せず。

というわけで、来週の夏休みを利用して取り付けにチャレンジします。
カジノみたいな箱物の電気系統をいじるのは結構大変らしいんですよねー。念入りにネット等で情報収集して取りかかるつもり。


ギターの弦高

アコギを弾いていたころ、アコギの弦高は、強くストラムしたときのビビリが許容できる範囲で極力低くしたいと思ってました。
ジャズのリズムギターみたいに音量を稼ぐために弦高は極力高くする、という考え方もあるようですが、やはり低い方が弾きやすいと思います。

最近エレキギターを弾くようになって思ったのが、エレキの弦高は低ければいいってもんじゃないなということ。
エレキって、ミュートがとても大事ですが、ちょっとさわっただけで押弦できてしまうほど弦高が低いと、ミュートもかなり気を遣わないといけなかったりするんですよね。エレキはアコギよりも弦のテンションが低いせいもありますが。
私みたいに弾き語り用途だと、演奏中にギターだけに集中することが出来ないので、多少ずぼらに弾いてもあまり問題がでないことが望ましいです。なので、超絶速弾きに最適化したような低い弦高のセッティングよりは、多少高い弦高の方がいいんじゃないのかな、と最近思うようになりました。
もう少し上達したら、また考え方が変わるかもしれないけど。

なお、弦高による音色の変化は気にしません(今のところ)。


ギターの「出来ない」感じ

ギター初心者がF(一般化するとバレーコード)を押さえられなくて挫折した、というのはよく聞く話です。

最初のうちは下手なのは、別にギター(あるいは楽器練習)に限った話ではないですよね。
でも、「出来なくて挫折」というのはそんなによくある話でもないんじゃないでしょうか。もちろん飽きてやめた、みたいな話はいくらでもあるでしょうが。

Fで挫折する理由の一部は、「出来ない」感じの質にあると思います。
個人差もあるでしょうが、私が最初にやったときは「こんなのできるわけないじゃん!」という感じでした。
バレーする人差し指を少しひねって側面に近いところで押さえるとか、他の指が押さえていない弦に意識を集中させるとか、コツといわれる事柄にいくら注意しても全部の弦がきれいに鳴らない。
「練習したらそのうち出来るようになる」という気がしない、というのが挫折につながるんじゃないかと思います。

まあ、私の場合Fの壁はなんとか乗り越えたんですが。

いま、ジャズのリズムギター(三和音の四つ切り)を練習しているんですが、鳴らす弦は3本だけで、残りの3本はミュートしなくてはなりません。
これがうまくいかない。特に、練習しているやつは、ミュートを確実にするようにということで、拍裏も全部の弦をミュートして弾くやり方なんですが、これが難しい。特にコードチェンジの直前は、指を押さえ換えつつミュートは切らさず、という感じで、なかなかうまくいきません。
が。2週間くらい続けていたら、なんとなく出来るようになってきました。もちろんミュートも完璧ではないし音の長さもまだまだばらついていますが、練習し始めた頃の「絶対無理!」な感覚はだいぶ薄れてきて、「このまま続ければなんとかなるかも」という感覚になってきています。

ということで、楽器で新しいことを始める際には、「こんなの無理!」と思っても、一定期間は淡々と毎日続けてみるべきだと自分に言い聞かせています。。
・・・とはいいながら、「こんなの無理!」な感覚を抱えながら練習を続けるのって結構しんどいんですよね。実は三和音の四つ切りだって、今回が初挑戦じゃなくて、何度もちょっと手をつけては放り出す、ということを繰り返してきたあげく、ようやく今回少しだけ希望が見えてきた、という感じなわけで。
つらくてたのしい楽器道。


Burns Double Six買いました〜12弦ギターについて(その4・・・Burns Double Six)

というわけで、だらだらと書いてきましたが、締めくくりは当然、Burns Double Sixを買った話です。

長らく12弦はアコギしか持っていなかったんですが、これまでの話を読んだ方には、エレキの12弦が欲しくなる気持ちを多少は理解していただけるのではないかと思います。
が。例によって例のごとく、私はレフティなんで選択肢が非常に限られるんですよね。
最初は、当然のごとくリッケンバッカーが欲しかったんですが、最近はほとんど左用は作ってないみたいなんですよね。
ポール・マッカートニーの威光もあってかベースの左用は時々見かけますが、ギター、それも12弦の左用はほとんど見たことないですね。
一昔前は、谷口楽器にいっぱい展示してあったんですが。
まあ、仮にあったとしても、リッケンバッカーのギターのお値段は、12弦という飛び道具系のものにしてはちょっと高すぎるように思われるのも正直なところではあるんですが。カタログ見ても、最低でも30万円だもんなー。

切実な必要性にかられていたわけではなかったんで、だらだらと時間は過ぎていったのですが、ふとネットを漁っていて見つけたのが、バーンズDouble Sixというギターでした。
バーンズというメーカーについては、ブライアン・メイのハンドメイドギターのコピーモデルを作っているということくらいしか知らなかったんですが(いまはライセンスも終了し、ブライアン・メイ自身が設立した会社が製造販売しているらしい)、ウィキペディアとかを見るとなかなか面白いメーカーであることがわかりました。
細かいことはそちらを見ていただくとして、私が高校生のころ初めて聞いたクイーンのアルバム「A day at the races」のA面3曲目にLong Awayというブライアン・メイの曲があります。
ヴォーカルもブライアン自身が取っていて、ひたすら分厚くて濃い音が続くアルバムの中では比較的ポップでくつろいで聞ける良い曲だと思うのですが(もっとも高校の同級生の多くは「歌が情けない」「ベイ・シティ・ローラーズみたい」などとネガティブな評価を下してましたが)、ギターがなんだかいつもの音と違うなぁと思ってました(高校の頃のことで、当時は12弦だとは気がつかず)。
今回あれこれ調べていくうちに、あの曲で使われているギターはバーンズの12弦だということがウィキペディアにて判明!
というか、なんでLong Awayの項がウィキペディアにあるのかという気もしますが、日本語版では「リズム・ギターには、12弦ギターを使用していた」とだけ書いてあるんですが、英語版には「For the rhythm guitar parts he used an electric Burns twelve string guitar」と書いてあるんですよね。

俄然、Double Sixが欲しくなったんですが、このモデルは日本の代理店である島村楽器からは発売されていないので、eBayにてアメリカのとある楽器店に直ちに注文。
無事PayPalでの支払いも終わって(高額なので本人確認の手続きが必要だったけど)、発送したとの連絡も来て、わくわくしながらトラッキング情報を見ていたら、いよいよ米国から日本に発送するセンターとおぼしきところまで来たところで「Exception: Undeliverable-SYSTEM_RESTRICTION」という表示が。
げげーんと思っていろいろ調べたら、今回業者が使ったグローバル・シッピング・プログラム(GSP)というeBayの海外発送システムにはサイズとか重さとかについて制限があって、今回のギターはそれに引っかかったため送れない、ということらしい。
ああめんどくさいことになったなと鬱になっていたら、すぐにeBayから連絡が来て直ちに返金が行われ一安心。
って、単に振り出しに戻っただけなんだけど。

気を取り直して、輸入代行業者を使うことにしました。もちろんそのぶん割高にはなりますが、一方で海外発送を受け付けていない店も候補になるので、場合によってはそういう店からギター本体を安く買える可能性があり、トータルではとんとんくらいで済む可能性があります(実際にそうなった)。

というわけで、無事ゲット。いやー一時はどうなるかと思いました。
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参考までにDouble Sixのデモ動画を二つほど紹介。いやーかっこいい!美しい!


Burns Double Six買いました〜12弦ギターについて(その3・・・レッドベリー、バーズ)

90年代後半くらいからギターを弾き始めたんですが、そのうち12弦ギターが欲しくなりました。
ただ、左用の12弦ってそんなに売ってないので、実際に手に入れるまでに少し時間がかかりました。
結局最初に買ったのは、クロサワ楽器で売っていた中古のK.Yairiのアコギでした。

同時に、12弦用の教則本ってあるのかなと思って、ネットを少し漁ってみました。
最初に入手したのが大量に教則本を出していることで有名なハッピー・トラウムの「12 String Guitar Techniques」というDVD。
内容は基本的にレッドベリーのレパートリーであるブルースやフォークをレッドベリーのスタイル(サムピック、フィンガーピックをフル装備で弾く)で演るというもの。
レッドベリーといえば、50年代イギリスでスキッフル大流行のきっかけとなったRock Island lineの作者でもあり、欧米では12弦ギターの源流としてレッドベリーの存在感は絶大なものがあるようです。
併せて「A Folksinger’s Guide to the 12-String Guitar As Played by Leadbelly」という本も中古で入手。

レッドベリーについては、アラン・ロマックスなど当時の民俗音楽学者による民謡採集フィールドワークの対象となったため膨大な音源が残されています。
何枚か聞いてみましたが(アマゾン等で検索すれば山ほど出てくる。余談だけどアマゾンでは「リード・ベリー」と表記されていてガックリ)、どうも私にとってこの方面は、そのうちみんな同じに聞こえてしまってどれがどれだかわからなくなってしまうロバート・ジョンソン・コンプリート・レコーディングス状態になってしまうようで・・・。
歌詞がわかると全然違うのかもしれないけど。

もう一つ見つけたのが、「12 String Guitar of Roger Mcguinn」というDVD。
タイトルのとおり、バーズの12弦ギターの弾き手として知られるロジャー・マッギンがMr Tambourine Man、Turn turn turn、Eight miles highなどバーズの代表曲を弾き語りするというもの。
このあたりのロック好きには、単なる演奏観賞用としてもなかなかこたえられないものがありますが、楽譜(部分的なものですが)のブックレッツもついているし、映像も通しの演奏だけでなく奏法の詳細な解説からなんとリッケンバッカーの12弦ギターの弦交換のコツに至るまでかゆいところまで手の届くサービス満点のお買い得な内容。
レッドベリーよりはこっちの方が私には向いているな。

で、参考資料としてバーズの譜面を探したのだけど、これが全然ないんですよねー。
しつこく探していたら、リッケンバッカーのフォーラムで情報発見
なにやら「The Byrds: For guitar tab : twelve great songs in easy-to-read guitar tablature & standard notation, including chord symbols, melody line & lyrics」という長ったらしいタイトルの譜面がイギリスの出版社から出ていたが今は絶版で、欲しい人はebay等を漁れ、ということのようです。
私はしばらくAmazon.co.ukをウォッチしていたら、そのうちマーケットプレースに古本の出物があったので速攻でゲット。
直接海外には売ってくれない業者(個人?)だったため個人輸入代行業者を使ったのでちと割高になってしまいましたが、まあ仕方ないっす。

ということで、当面12弦ギターを研究するためのネタには事欠かない感じにはなりました。

※あと1回で終わる・・・予定。