音楽〜聴く・観る・読む」カテゴリーアーカイブ

「音布サーカス」YojikとWanda×アトリエか猫@綾瀬DECOLA。に行ってきた。

このブログにはよく登場するYojikとWandaアトリエか猫とのコラボレーションによるイベント「音布サーカス」が、土曜日に綾瀬のDECOLA。という雑貨屋さんで開催されたので行ってきました。
(参考)
Facebookページ
アトリエか猫ブログ

YojikとWandaのジャケットデザインやライブ衣装などをか猫さんが手がけていることもあって、コラボのイベントも何度もやっているような気がしていましたが、あらためて思い起こしてみると、
「毎日のかたち」@吉祥寺A.K.Labo(2008)
「テキスタイルライフ」@三軒茶屋Rain on the roof(2010)
の2回だけなんですよね。しかも前回からは5年も空いてる。もしかしたら記憶から抜け落ちているのがあるかもしれないけど。

しかし、昔のイベントの記録を見ると、忘れていたことや思い違えていたことがいろいろありますね。
A.K.Laboでは、確かにアイリッシュハープが入っていたな、とか(完全に忘れていた)。
Rain on the roofの入り口のところにあったタペストリーはパン柄だと思い込んでいたとか(正解はこちら)。
いずれにしても、なんだかとても感慨深いです。

で、今回のイベントですが、コラボ度という点では一番だったかも。
巨大なテキスタイルと、端切れ(といっていいのかな)をいっぱい取り付けた紐が天井全体を覆っていて、サーカスな空間自体がか猫ワールド100%なところで演奏するわけなので、相乗効果は抜群です。
もちろん、相乗効果がどのくらいになるかは音楽とテキスタイルの相性次第だけど、これがまた最高に相性が良いんですよね。
喫茶ねむたい目の美味しいコーヒーとおやつをいただきながら、思いっきり満喫させていただきました。

YojikとWandaはベースと二胡が入る、いわゆる「みたらし団子」編成。
名古屋で200%全開だった発狂成分と、新作「フィロカリア」のポップさがバランス良くミックスされて、いまのYojikとWandaのスナップショットとしてはいちばん万遍ない感じだったかも。

こんな素晴らしいイベント、5年に一度じゃなくもっとやってほしいと思いつつ、これまでのコラボイベントを見ると、みんな力が入りすぎて終了後は燃え尽き状態になるようなので、レアなイベントは逃さず見る!ということかと。

【追記】
コラボイベント、2つだと書いたけど、何だか一つ忘れているような気がしていて、でも思い出せないでいました。
が。先ほど思い出しました。
森のテラス@仙川での「音布カフェ」でした!
すでにこのときに「音布」という言葉が使われていたんね。忘れてた。
しかし、これまた今気がついたけど、テキスタイルライフと音布カフェってたった一ヶ月しか空いてなかったんだね。すごいパワーだ・・・。


スティーヴ・ハウとフルアコ

高校の頃から断続的にイエスの音楽を聴いてきました。

ジョン・アンダーソンのボーカルも、故クリス・スクワイアのベースも、ビル・ブルーフォードのドラムもみんな個性的で好きですが、いまはスティーヴ・ハウのギターが一番好きかな。イエスの個性を形作っている要素の中では。

カントリーやらジャズやらクラシックやらの影響を受けたというスティーヴ・ハウのギタースタイルはとても個性的だけど、ひとつの特徴としてベンド(チョーキング)をほとんど使わないということがあると思います。ベンドを多用したブルージーなソロを弾くギタリストが大半だった70年代初頭のロックでは、かなり変わったスタイルのように聞こえました。
イエスはあまりブルージーな音楽を志向していないから、そういうスタイルなんだろうと思っていたんですが。

去年フルアコを買って、その理由がわかった気がしました。
ちなみに、スティーヴ・ハウが主に使っていたギターはギブソンES-175(参考)というフルアコで、ストラトやレスポールなどソリッドボディのギターがポピュラーだった70年代初頭のロックではこれまたかなり珍しかった。

で、長年ずーーっと、フルアコって普通のエレキギターと同じような(アコギよりもずっと細くて柔らかい)弦が張っているものだとばかり思ってたんですが、実はアコギと同じくらい太い弦だったということが齢●十にして初めてわかりました。これじゃあ気楽にベンドかけられんわな。

ちなみに、スティーヴ・ハウがES-175について語っているインタビューを見つけました。
はは、やっぱりへそ曲がりだったんだな。

おしまいにスティーヴ・ハウがES-175で弾くStarship Trooperなぞ。うーむ、やっぱり良いな。ビートルズのHere comes the sunなんかもそうだけど、こういうタララタララという3つの音を単位とするでアルペジオって大好きで、「青空のかたち」でも使ったりしてます。

【追記】イエスのことを書くこともそんなにないと思うので、ついでに貼っとく。ベストメンバーでのライブは結構珍しいような。1971年というとリック・ウェイクマンは入ったばかりだろうし、スティーブ・ハウだってまだ入って1年もたってないだろうけど。


久々の西日本への旅(番外編〜yojikとwandaライブ@名古屋)

今回旅行するにあたって、実はもう一つ選択肢がありました。
金曜日に大阪で仕事を終えた後、関西にとどまり、yojikとwandaのライブを見るという選択肢です。
yojikとwandaは、普段は関東でのライブが多いけど、このときは土曜日がなかい山@大阪、日曜日が金山ブラジルコーヒー@名古屋というスケジュールだったんですよね。
最終的には5年間ご無沙汰の中国・四国地方の友人たちと会うことを優先したわけですが、土曜の大阪はともかく日曜の夜に名古屋は翌日の出勤のことを考えるとちょっときついな・・・という気持ちも多少はあったように思います。

が。
広島からの帰りに名古屋で途中下車して、ライブ見て、一泊して、翌朝新幹線でそのまま出勤という悪魔のアイディアを思いついてしまい、頭から離れなくなりました。
前回の名古屋のライブが無茶苦茶盛り上がった!というyojikさんのレポートも気になっていたところ(店は違うけど)。
旅の途中、ホテルで新幹線の時刻表や名古屋の宿をチェック。どれも何とかなりそう。うーーーむ。

よしッ、行くかッ!!!

というわけで訪れた金山ブラジルコーヒー。なんか昭和の香りのする大きな喫茶店。

トップバッターはピーターフォークという男女デュオ。ギター弾き語りと木琴という素朴な編成で奏でる、なんとも素朴でない音楽。面白い。
二番手はぐっとクルー。ロックバンド。とにかくヴォーカルがすごい。赤いテレキャスター持って店中を走り回って大暴れ。
こりゃ絶対yojikとwandaにも引火するなと思ってたけど、案の定怒髪天(いや怒ってないって)のボルテージ。スカーフかぶってピアノの椅子の上に仁王立ちのyojikさん、激しいダンスをぶちかますwandaくん。ここまでハイテンションなyojikとwandaを見たことがあっただろうかいやないという感じで、ライブが終わった後はなんだか多幸感と脱力感でぐったり。名古屋のライブは凄いという噂は本当であった。
翌日ちゃんと社会復帰できるんだろうかという不安を感じながらホテルに戻ったのでした。


「自然には、かなわない」がFMでオンエアされる。

さてさて、少しさぼっているうちにネタがたんまり溜まってしまいました(そのうちの多くは旅ネタだけど)。少しずつ蔵出ししていきたいと思います。

まず、10/11にα-Station(FM京都)Imaginary Lineという番組で、「青空のかたち」のラスト曲「自然には、かなわない」がオンエアされました。
Imaginary Lineは音楽ライターの岡村詩野さんがDJをやっている番組で、古今東西メジャーインディーズ問わず、いろいろな音楽がかかります。となると、通常の音楽番組よりはるかにインディーズの比率が高くなるわけで、最近好んで聞くようになった日本のインディーズもよくかかります。
Facebookページもあって、放送後にオンエアリストが載るのですが、見るとわかるとおり、かかる曲数はそれほど多くありません。その分、一曲一曲じっくり時間をかけて解説し、音楽もワンコーラスだけとかじゃなくて、ほとんど丸まんまに近いくらいかけてくれます。私自身は、あまりいっぺんにたくさんの曲を聴いても情報処理能力が追いつかず脳がオーバーフローするので、こういう「良いものを選んでじっくり」というスタイルは自分には合ってるんですよね。かかる曲も好みのものが多いので、ラジコプレミアムという地方のラジオを聞くことができるサービスを使って、ちょくちょく聞いてます。

で、この番組には「WELCOME TO IMAGINARY LINE」というコーナーがあります。「まだ知られていないけれど、もっとたくさんの方に聴いて欲しい音楽・作品を、積極的に発掘し、みなさんに聴いてもらいたい」という主旨で音源を募集しているとのこと。
なるほどと思って、8月か9月に「青空のかたち」のCDを送ってみたのでした。

とはいえ、かかる曲は良い曲揃いで、しかも曲数もそれほどたくさんかかるわけではないということで、まあなかなか難しいだろうなと思っていました。が。

10/11の放送後記を見たら、なんだか見たことのあるジャケットが。
ええーーー!!オンエアされたのかーーーー!!!
いや実は、この日はばたばたしていて聞きそびれてしまったんですよね。
もう痛恨の極みという感じでがっくりしていたら、某所から救いの手がやってきて聞くことが出来ました。救いの手をさしのべてくれた方には本当に感謝のことばもありません。

当日のオンエアリストはこちら。この曲の並びのなかに自分の曲が入っているのって、かなり名誉というかいい感じじゃないでしょうか?
しかも、かかったのは「自然には、かなわない」。タイトルナンバーでもない、アルバムのラストの曲です。「ああ、ちゃんと聞いてくれたんだな」という感じがしているのは思い込みではないと信じたい。
さらに、番組では岡村さんから身に余るありがたいコメントをたくさんいただきました。確かにバカラックは意識の中にはあったけど、放送で具体的にバカラックの名前が出ると顔から火が出ます。

「青空のかたち」をリリースして3ヶ月たち、何となく燃え尽き気味でしたが、そんなこと言っている場合ではない!
これを励みに、これからもがんばって音楽やっていかなくては!と強く思ったのでした。
岡村さんをはじめスタッフの皆さんには本当に感謝しています。

ちなみに、番組でかかったり名前が出たりした知らないアーティストが気になってます。
マック・デマルコとか。リヴォン・ヘルムの娘やイアン・デューリーの息子が音楽活動しているというのも初耳。アラバマ・シェイクは昨日アマゾンに注文しちゃいました。金沢もっきりやで一度ライブを見ただけの柴田聡子さんとか、yojikとwandaのライブでなんどか見たイトケンさん(去年の池の上ボブテイルのライブはとても良かった!)とかの作品も興味深く聞きました。
ということで、これからもImaginary Lineはちょくちょく聞くつもり。


Police live in Japan 1981

先日、実家を片付けていたら、ずっと探していて見つからなかったお宝のカセットテープが出てきました。
ポリスの1981年の来日公演。NHK FMでオンエアされたものを自宅で録音したものです(当時はラジオを録音することを「エアチェック」とか言っていたけど今は通じまい)。
いやーずっと聞きたかったんだよねーと思いつつ、家にある古いラジカセで再生しようとしたらテープが回らない。
ん?と思って、もう一つのこれまた古いラジカセで試してみてもやはり同じ。
他のテープでもだめだったので、これはラジカセが両方とも壊れたと考えるしかありません。
以前、再生できなくなったビデオデッキをばらしてみたら、モーターの回転を伝えるゴムベルトが風化・脱落していたことがありましたが、たぶん同じ症状なのでしょう。

せっかくお宝が見つかったのに・・・と落胆しましたが、ふと「これってYouTubeに上がってたりしないかな?」と思って探しに行ったら・・・。
ありましたよ!やはり!YouTubeすげー!

■音だけ版。時間がちょうど1時間なんで、たぶんNHK FMのプログラムをまるごと収録したものでしょう。音質がもう一つですが、十分楽しめます。
攻めるときは攻め、引くときはすっと引く緩急自在のアンディ・サマーズのギターと、緩急なぞ知ったことかとばかりにひたすら手数多く叩きまくるスチュワート・コープランドのドラム(Bring on the night(17分55秒頃〜。特にイントロ)とかで両者のコントラストが特に面白い)。もちろんスティングのヴォーカルもいいんですが、ギターとドラムがすごすぎ。
全編全てが聞き所ですが、個人的にはDeathwish(9分頃〜)からFall out(12分50秒頃〜。イントロもソロもギター最高!アンディ・サマーズすげー!)の流れには血が沸騰しそうになります。一方でShadows in the rain(33分頃〜)のギターの幽玄な雰囲気もすごい。ふっつりと終わってしまう感じも良い。

■なんと映像つき。ただ、ダイジェストなのでDeathwishもFall outも入っていません。残念。でもアップライトベースを弾きながら唄うスティングはかっこいい。

実は、このライブ聞くまでは、そんなにポリスって熱心に聞いていなかったんですよね。2枚目、3枚目をレコード屋で試聴したり、友人から借りて聞いたりした程度。それが、これを聞いて一気にファンになり、改めてオリジナルアルバムを聞き返してみたんですが、ライブに比べてテンポがずいぶん遅く(というかライブが速すぎるんでしょうが・・・)、なんだか高速道路を降りて一般道を走り始めたときのような気分になってしまい、結局自分の中では3枚目までのポリスというとこのライブということになってしまっています。