CD・レコード」カテゴリーアーカイブ

新年度

2ヶ月以上もさぼっていたら、新年度に突入してしまった・・・。
前回の記事のタイトルは「雪」だったけど、今はもう桜の季節(今がピークかな)。
10年以上ブログ書いてるけど、ときどきこういう空白の時期が出来てしまうんだよなー。
倦まず弛まずこつこつと、というのがどうにも苦手な性格。
でも、そのままフェードアウトしないようにはしたい。

学校も仕事も4月から3月という人生をずっと送ってきたせいか、1月に「今年何をやるか」を考えるより、4月に「今年度何をやるか」を考える方がしっくりくる感じがします。
といっても、来年3月までの1年間何をやるか、なんてふうには考えるわけでもなく、タイムレンジもやることの中身も、もうちょっとぼやっとした感じ。

とりあえず、夏にはミニアルバムを完成させたいと思います(ぼやっとしてないやん)。
現在、鋭意録音中。Dropboxを使って、家で録音し、通勤途上で立ち寄って朝飯を食うスタバで編集。
さすがにファイルサイズでかいので、一昨日Dropboxを有料プランにアップグレード。なんたって便利だもんなー。
そして、7/26(日)にライブやります。詳細が決まったら案内しますので、ぜひこれ見た方は予定に入れておいてください!

花粉症は耳鼻咽喉科でもらった薬がよく効いてくれているけど、喉の調子があまり良くなくて、毎日録音できるわけでないのがちょっと。

昨日届いたスフィアン・スティーブンスの新作「キャリー・アンド・ローウェル」を聞き中。ウクレレかクラシックギターかわかんないけど、柔らかい音と唄が心地よい。
タイトルは両親の名前らしいけど、そういえばベン・ワットの本「ロマニー・アンド・トム」も両親の話だった。
なんだろう。

 


Becca Stevens “Weightless”

Jazz The New Chapter」で、Black radioと並ぶ重要作と絶賛されていたBecca Stevensの”Weightless”というアルバムに興味を持って聞いてみました。
うーむ。ジャズ的な位置づけとかは依然としてよくわからんけど、これはとても良いです。
きれいな声のシンプルな良い唄。いろんな音楽の要素がごった煮のアコースティックなサウンド。なんとなくジャズっぽい(というのもなんだか違う気がするのだけど)Rachael Daddという感じも。

カバーは、The SmithsとAnimal CollectiveとIron and wine。なんだか面白い取り合わせ。あまり捻らず、その曲であるとすぐわかるようなストレートな演奏。

アルバムはバンド編成ですが、ギター弾き語りのライブとかもやるようです。これがまた凄い。なんとなくJoan Armatradingみたい。

新作のPerfect Animalも注文しました。何はともあれ、しばらく聞き込んでみようっと。

  


「Jazz The New Chapter ロバート・グラスパーから広がる現代ジャズの地平」

現代音楽とは何か、誰に聞いても明確な答えは返ってこない。答えはあるのだが十人十色で結局何が何だかわからなくなる。現代音楽とは20世紀に作曲された音楽のことである。ではロックも演歌も現代音楽か、ということになってしまうので、クラシックに限ると註をつける。しかしクラシックとは何なのかという大問題にひっかかってしまう。
(長岡鉄男編集長の本―ヴィジュアル・オーディオ・パワー)

先週末、近所の本屋の音楽雑誌のコーナーを眺めていたら、「Jazz The New Chapter 2」というムック本が平積みされていました。へえ、と思って手に取ってみたら、その下にあるのは別の雑誌。だれかが元の場所に戻すのが面倒で適当に置いていったようです。
それはともかくとして、「Jazz The New Chapter 2」をちらちらと眺めてみましたが、いつまでもマイルスやらコルトレーンやらエヴァンスやらじゃないだろう、長年メディアが取り上げなかった現在形のジャズに光を当てるのだ、という趣旨の本らしい。載っているアーティストも聞いたことない人ばかり。
そういうことなら、まずChapter 1から読んでやれと思いましたが、その本屋には置いてなかったので、家に帰ってアマゾンに注文。サブタイトルに名前を記されたロバート・グラスパーという人についても知らなかったので、Black RadioというCDも併せて注文しました。Chapter 2を買う時はその本屋で買うから許してくれー。
で、一昨日届いたので、まずはBlack Radioを聞いてみました。うん、なかなかいいんじゃないかな。いいんだけど・・・でもこれってジャズ? たぶん予備知識ゼロの状態でこの音楽のジャンルは何かと問われたら、R&Bなどと答えるんじゃないかな。頭に「ジャズっぽい」という形容の言葉は付くかもしれないけど。
となると、これを「Jazz The New Chapter」と呼ぶ時の「Jazz」って何という話になりますよね。もちろんそういうことはこの本では先刻承知で、いろいろな人がいろいろなことを書いてます。例えばスタイルの継承ではなく姿勢や精神や文化の継承が重要なのだと書いている人もいます。そういう考え方に全く不同意、というわけではないのだけど、多様な姿勢や精神や文化を持って音楽をやっている数多の音楽家の誰が「Jazz」の継承者で誰がそうでないかを、好き嫌いのような恣意性で裁断してしまう可能性があるんじゃないかな、という気もしました。
何となく思ったのは、バークリー的な教育機関と教材によって育成された人がマジョリティとなって支えているのが現代のジャズ世界なんじゃないかということ。もちろん、そういうふうに育成された人でジャズをやらない人もいるし、そういう教育を受けていなくてジャズをやっている人もいるわけだから、厳密な定義にはなり得ないんだけど。
で、冒頭の長岡鉄男の話に戻ると、現代音楽って何か、クラシックって何かという話と共通するものがあると思ったんですよ。芸大や国立音大のような教育機関によって育成された人がマジョリティとなって支えていることが、現代音楽を含むクラシックというジャンルを特徴づけていると考えると、わりとすっきり整理できるんじゃないか。

・・・とここまで考えた時に、さて「Jazz」に「New Chapter」を開かねばならぬという問題意識は自分に取って切実かというと、自分はその村の住人じゃないよなーという気が・・・。
ただ、Jazzジャーナリズムが「New Chapter」を開かなかったが故に、この本で紹介されているような音楽が長らく紹介されてこなかったのであれば残念なことだと思うし、この本が「New Chapter」を開くことに大きな意義はあると思いました。

というわけで、なんか面倒な話になったけど、単純に未知の音楽家の未知の音楽を少しずつ楽しんでます。

 


エマーソン北村「遠近(おちこち)に」

それなりの年月を生きてきたせいか、全然別の芋づるをたどっていったら同じ人にぶちあたった、ということが増えてきた気がします。

そんなふうにしてぶちあたったのがエマーソン北村
名前は知っていたけど、演奏を見たのは池袋ミュージック・オルグでyojikとwandaを見にいったときに、対バンで出ていたのが最初です。
音楽もたたずまいも飄々としていて気持ちが良いという印象。
物販でレコードを買って、時々家で聞いてました。

で、最近ソロCDを出したという情報が流れてきたので、早速買ってみました。「おちこち」って打って変換したら「遠近」と出た!
昨日、自分のライブの練習でへろへろ(というよりは指にまめが出来て痛い)になったあと、夜の9時くらいから呑みながら聞き始めたんですが、いやー気持ちいいです。

すごくシンプルな音が多いのだけど、シンプルで良いものを作るのって難しいと思うんですよね。実際、本人による各曲解説を見ると、かなり試行錯誤しながら作っているのがわかるのだけど、できあがった音から苦労やこだわりのようなものがにじみ出たりしているようには感じられないのが良いです。

ジャンル的にはそれほどなじみがないのだけど、こんなふうに芋蔓たぐって新しい音に出会うのは楽しいもんです。
自分の知っている範囲だけど、リズムボックスとオルガンが組み合わさった隙間の多いシンプルな音を聞くと、どうもヤング・マーブル・ジャイアンツを思い出すんだよなー。

近々、家の近所でライブをやるらしいので、見に行こうかな。自分のライブの直前だけど、間際に悪あがきしても始まらない気もするし。

それにしても、コラムに書かれていた「エマーソン北村」というアーティスト名の由来にはガックリ来ました。もしかしてそうなんじゃないかとうすうす思いつつ、まさかね〜と思っていたのが、そのまんまやん!という感じで。
ついつい、こんなネタを思い出してしまいました。

・・・浜崎あゆみが好きなヤンキーが自分の子どもに「浜崎」とつける具合と相似形だ。DQNであるが故に浜崎あゆみファンなのは仕方がないが何故「あゆみ」と名づけないのだ。子どもの将来が心配だ。他人事ながら。

注1)自分の子どもに「浜崎」と名付けたヤンキーは、その実在を確認しておらず、都市伝説の可能性があります。って、有名な話だったらどうしよう。
注2)私は浜崎あゆみについてほぼ何の知見も有していないため、「DQNであるが故に浜崎あゆみファンなのは仕方がない」との認識には賛同も否定もしません。
注3)というか、なんでこんな古い話をいつまでも覚えているのだヲレは。

でも、そんな欠席裁判で決まったアーティスト名をあっさり受け入れている感じもなんだか飄々としてますよね。


Donovan “In concert”

140814donovan
夏休みも後半戦。朝から弾き語りの練習に励むheliです。

何ヶ月か前、渋谷のディスクユニオンで中古レコードを漁っていたときに、たまたま目が合ったのがDonovanの”In concert”というレコード。
Donovanって興味がありつつも聞いたことがなかったので、ちょっと聞いてみっか、という軽い気持ちで買ってみました。
聞いてみて思ったのが、ずいぶんジャズっぽいなということ。
Donovanというと吟遊詩人的フォークとかサイケデリックとかいうイメージがあったので、ジャズっぽいのはちょっと意外でした。
が、この音はかなり好物だー! アコースティックでいろんな音楽の要素がごったまぜになっていて。
というわけで、少しずつアルバムを聴き進めたり、自伝を買って読んだりしてます。
もっと早く聞きたかったような気がする一方で、今だからわかるということもあるかも。