ボサノバへのいくつかの入り口(まとめ)

7.ボサノバへの入り口その7〜その他
ボサノバへの入り口のバリエーションについてあれこれ書いてきましたが、日本におけるボサノバの入り口として一番大きな存在は、たぶん小野リサではないかと思います。これまで「ボサノバのことは良く知らないけど、小野リサは知っている」という人に何人も遭遇しましたが、それらの人々に特に共通点というか類型があるようには見受けられなかったので、おそらく広く一般に知られた存在ということなんだろうと想像しています。一方、結構マニアックな音楽好きの知り合いにも小野リサを愛聴しているという人は何人かいるので、単にポピュラリティのある存在ということでもなさそうではあります。かくいう私自身はあまり積極的に聴いたことがないのでよくわからないんですが。聴かなかったことに特に理由はなく、単に「ご縁がなかった」ということではあります。

8.ボサノバへの入り口その8〜まとめ
というわけで、最後にまとめとして、これまであげてきたボサノバの入り口のそれぞれについて、私自身にとってのボサノバ占める関心度・重要度のシェアと、私のお勧め盤(必ずしも典型的・代表的な盤というわけではない)を一枚ずつ挙げてみます。
(1)ネオアコ前期(40%)
【お勧め盤】North Marine Drive/Ben Watt(1982)
 この分野はこれにとどめを刺す!という感じ。
(2)カフェミュージック(15%)
【お勧め盤】Hoping for love/Isabelle Antena (1987)
 いかにもフレンチな感じにお洒落なんだけど、一方でちょっと変わった風味もあり、あっさり聞き流すには引っかかりのある音。
(3)本家ブラジル(15%)
【お勧め盤】Domingo/Caetano Veloso, Gal Costa(1967)
 ボサノバ全盛期の作品でも懐メロリバイバル作品でもないので(ボサノバ全盛期に幕を引いた作品なのかな?)、やはり典型的・代表的作品とは言えないけど、すばらしい内容なのでお勧め。
(4)ジャズ(5%)
【お勧め盤】Chet Baker sings(1955)
 ゲッツ・ジルベルトの文脈で好んで聴いている作品は(あまり)ないので、同じジャズというだけで全然文脈の異なる(というかボサノバより時代が前の)この盤を持ってくるのは反則ですか。でもブラジルの元祖ボサノバな人たちは好んで聴いていたとのこと。
(5)ギタリスト目線(5%)
【お勧め盤】なし
 普段からインストものを聞く習慣がないので、、、
(6)ジョアン・ジルベルト(20%)
【お勧め盤】Chega de saudade(1958)
 ジョアン・ジルベルトの作品、これまで聴いた範囲では(聴いてないものも少なからずあります)聴くに値しない作品というのはなかったような。というわけで、一枚目から順に聴いていくのがいいような気がします。



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