Sloop John B.

Mark D. Hanson “The Art of Contemporary Travis Picking“の練習曲はみな英米系トラディショナル(民謡)ですが、そのトップバッターは“Sloop John B.”。英米では普通に民謡として知られているのかもしれないけど、私にとっては何と言ってもビーチ・ボーイズの「ペット・サウンズ」のA面ラストとして認識している曲です。山下達郎執筆のライナーノーツを読んだあやふやな記憶によれば、ペット・サウンズの先行シングルとしてキャロライン・ノーというブライアン・ウィルソンの内向的なソロ曲(ある意味ペット・サウンズを象徴する曲)を出したが全然売れなかったので、レコード会社が慌てて第2弾シングルとしてSloop John B.を出したら大ヒットした、ということで、ブライアンとレコード会社との確執を象徴する(というと言い過ぎか。「一コマ」くらいかな)曲だと思ってました。とはいっても、別にこの曲を演ること自体がレコード会社から押しつけられたわけではなかったらしく(確かフォーク好きのメンバーであるアル・ジャーディンが推したという話だったような)、演奏そのものはビーチ・ボーイズらしい気持ちの良いものではあります。ペット・サウンズのコンセプトにピッタリ合致しているとはいえないかもしれないけど、違和感を感じるというわけでもないかと思います(私にとっては)。

で、弾いてるんですが、長い間弾いていなかったフォーク系ローコード(この曲はDとAとGしか出てきません)がうまく押さえられない(泣)。ジャズ・ボサノヴァ系のコードとフォーク系のコードは、理論面はともかく実践面ではギターコードは四本の指で弦を押さえるという点で難しさに大して違いがあるわけではないので、いつもやってきたことよりしばらくやっていないことが圧倒的に難しく感じられるのはある意味当然のことではあります。特にAがすばやく押さえられないんだよなー。DとGはいいんだけど。


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