ボサノヴァのDVD2つ

最近、立て続けにボサノヴァのDVDを2つほど買いました。

1.ディス・イズ・ボサノヴァ
 ブラジルの監督が撮ったボサノヴァのドキュメンタリー映画。カルロス・リラとホベルト・メネスカルが案内者となり、50年代後半から60年代前半にかけてブラジルでボサノヴァが盛り上がった頃の状況や背景などを明らかにしていくという趣向です。
 ボサノヴァはブラジルの中産階級から興った音楽だと説明されているのですが、その中産階級というのがどういうものだったか~正直「中産階級」という言葉のイメージよりはかなり豊かな感じがしました~がとてもよくわかって興味深かったです。庭の植物や室内の調度類などなど、意味もなく豪奢というのではないのだけど、なんか暮らしぶりが魅力的なんですよね。
 メネスカルだったかリラだったか監督だったか忘れたけど、「この映画が5年前に作られていたら反応は全然違っていただろう」という発言があったように記憶しています(かなりうろおぼえ)。何となく思ったのは、BRICsとかいってロシア・インド・中国とともに最近急激な経済成長を遂げて豊かにはなったものの、治安面などで非常に難しい状況にあるらしい今日のブラジルで、ボサノヴァが興隆した50年代末から60年代前半が健康的で望ましい時代として回顧されているということなのかな、ということ。
※余談ですが、ボサノヴァの譜面が欲しくて、色々調べたら、ブラジルのルミアールというところから良い譜面がたくさん出ていることを知りました。
 さらに調べてみたら、ルミアールを主宰しあまたの良い楽譜を次々と企画していたアルミール・シェヂアッキという人が、数年前強盗に入られて射殺されたことを知り、暗澹たる思いがしました。
 インタビュー等で、今日のブラジルがどうであるか、あまり語ろうとした人はいなかったように記憶していますが、「あのころは今と違って安全で良い時代だった」みたいなことは誰かが言っていたように記憶しています。
 なんだか世相みたいな話ばっかり書いてしまいましたが、何と言ってもこれはボサノヴァという音楽に関するドキュメンタリーですから、音楽の話もしないと片手落ちですね。
 リラ、メネスカルはもちろん、当時ボサノヴァのムーブメントにいた人たちの今の演奏風景がいっぱい出てきます。なんかみんな幸せそうに演奏していて、見ていて和めます。男はみんなラテン系チョイ悪オヤヂって感じで良いです。それにしてもみんなギターが上手いなぁ。私もあんな風に楽しくギター弾いて歌えるヂヂイになりたいものです(チョイ悪には別にならんでもええけど)。
 ・・・って、まだ半分居眠りしながら通しで一回見ただけなので、ずいぶんいい加減なこと書いているかも。改めてもうちょっとちゃんとみたいと思います。
なお、原題はCoisa mais linda。「もっとも美しいもの」という意味だそうで、カルロス・リラに同名の曲があるようですが、イパネマの娘の歌詞にも出てきますね。
もう1本のDVDについてはまたのちほど。


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