ブラジルを知るための55章

「貧民はルッショ(ぜいたく)を好む。貧しさを好むのはインテリだけだ」
(カーニバル演出家、ジョンジーニョ・トリンタ)
(ブラジルを知るための55章/アンジェロ・イシ、明石書店)

ボサノヴァを聞いたり演ったりする中で、ブラジルという国に対する興味も湧いてきて、最近「ブラジルを知るための55章」などといった本を読んでいます。
そんなブラジル初心者の立場で、思ったり感じたりしたことを書いてみようと思います。
大抵の国では、経済状態によって階級が形成されているものだと思いますが、貧富の差が激しいブラジルでも当然そういう現象はあるようです。

「ブラジルでは(中略)国民の大半が低収入でなんとか生きている。人口の5%にも満たない億万長者は(中略)優雅な毎日をエンジョイしている。そしてその『貧』と『富』の狭間にいる2割ないし3割がいわゆる『中流層』なのだ」
(前掲書)

で、カーニバルというのは、国民の大半を占める貧しい層の祭りということのようです。

「ダンス等の主役は(中略)そのほとんどが貧民層出身の男女である」
(前掲書)

とのことですし、豪華な衣装や派手な音楽は、「ルッショ」を好む貧民の価値観が反映されたものなのかなぁと推測します。
では、上流・中流階級はどうかというと、

「中流・上流階級にとっては、この一週間は絶好のゴールデン・ウィークであり、この長期休暇を利用して国内および海外旅行を楽しむという家庭が多い」
(前掲書)

とのことですから、祭りそのものは自分とはそれほど関係ない、という意識なのでしょうか。
昼休みが終わったので、今回はこのくらいで。


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