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yojikとwandaの新作「フィロカリア」

池袋は、昔は東京では一番馴染みのある街でした。
札幌に住んでいた子供の頃、母方の祖父母が池袋からバスで10分くらいのところに住んでいて、家族で東京に旅行したときにはいつも(って、物心ついてからは小学校に入る前と中学校に入る前の2回だけだったけど)そこに厄介になってました。
就職のため上京して最初に住んだのが豊島園。通勤は西武池袋線で池袋まで出て、有楽町線に乗り換え。
当時、池袋パルコに入っていた山野楽器では輸入レコードを安売りしていて、お金のない新入社員の頃はよくお世話になりました。

でも、豊島園に2年間住んだ後は、池袋との縁もぶっつりと切れてしまいました。

なので、今回yojikとwandaの新作「フィロカリア」発売記念インストアライブが行われたHMVエソラ池袋は、今や完全にアウェーな場所。
そもそもHMVって池袋にあったことも知らなかった・・・。

というわけで、先週末に行ってきました。
東急東横線から乗り換えなしで池袋に行けるのはとても便利。
なんだけど、実は少し早めに出て小竹向原まで行き、江古田のプアハウスまで歩いてカレーを食ってきました。
どうも都の西北方面に行くと懐かしくてついつい足を運んでしまいます。

というわけで昼飯を食ったあと、HMVエソラ池袋へ。
池袋西口界隈は再開発ですっかり変わってしまっていて迷う。そりゃ私が覚えているのは30年近く前のことだから変わっていて当然だけど。
なんとかたどり着いて、CDを買って会場に行ったら、すでにステージにはyojikとwandaの姿が。
椅子席が設けてあったけど満席だったので、まずは後ろで立ち見。
なんとなく出だしは慎重にしずしずとした演奏だったけど、少しずつテンションアップ。
と思ったところで前半終了。椅子に座っていたお客さんが一人いなくなったので座る。
中盤はジャケットデザインを手がけた惣田さんと、フィロカリアをリリースしたレーベルCompare Notesのオーナー小田さんの対談。惣田さんの率直な受け答えが面白い。途中からyojikさんも参戦。右奥で一人ギターをつま弾くwandaくん。
その後、後半のライブ。前半よりエンジンがかかってテンション上がった感じ。曲もいろいろ聴けてよかった。

最後はサイン会。yojikさん、wandaくんにはサインを、惣田さんにはサインの他に「ぎょうざくん」を書いてもらいました。ゆるーい(あとで画像をアップしようかな)。

さて、新作のフィロカリア。
収録曲はいずれもライブで耳にしたことがあるものですが、彼らの場合はライブでも毎回演奏の仕方が変わるくらいなので、レコーディングバージョンは当然のようにいろんなことをやっていて新鮮です。しかも「いろんなこと」をやる手つきがとても楽しげなんですよね。
構成的にも、ワンルーム・ダンシンからフィロカリアまでの4曲はリズムが効いたポップな曲。ゆりの花と唯一のカバーThe Water is wideをゆったりじっくり聴かせて、キリエとRomeoはディープな世界に引きずり込む伝統の名曲。ポルカを挟んでタリスマンでまたリズミカルなポップに戻して締める。という具合にアルバムらしいしっかりとした流れがあるので、これはやはり通しで聴きたいところ。
そんなわけでベストトラックという考え方そのものがなじまないかもしれないけど、敢えて言うならタイトルナンバーのフィロカリアかな。ライブでデュオで聴いていてももちろん良い曲だったのだけど、スタジオ版ではシンプルなバンド編成のバッキング(特にドラム!)がとても素晴らしくて、この曲のポップさが最大限引き出されている感じ。

ワンルーム・ダンシンのPVを貼り付けておきます。とてもかわいい!


雨の日にライブを見に行ってきた。

ライブをちょくちょく見に行ってはいるのだけど、ブログをさぼりまくっているせいで、何も書かないまま遠い過去のことになってしまうことが最近とても多いです。
ゴールデンウィークに新幹線に乗って愛知県にまで見に行った森・道・市場とか、かなり大きなイベントまで書きそびれてしまった。
ああ、この怠け心なんとかならんかな。ならんだろうな。

先週末は久々に新高円寺STAX FREDに行ってきました。
6月は「12周年月間」とのこと。
仕事などがたてこんでいたので開始時刻には全然間に合わず。
2番目の千春÷タカスギケイの演奏中に店に入りました。
あとは、mayuluca、ノラオンナ、梅原ヨシヒロというラインナップ。
ああ、そういえば途中にふなっしーが入ってた(謎)。
みんな良い演奏、良い音楽。
自分のライブもこんなだったらいいのになと思った。
ヨシヒロさんはずっとガットギターを弾いてた。
「マルレーンの手紙」をガットギターで聞くのは初めてかも。


「in the room」遠藤マサヒロ×アトリエか猫二人展+yojikとwandaライブ「貸切り図書館13冊目」

11/15(土)、「in the room」遠藤マサヒロ×アトリエか猫二人展を見に茅ヶ崎へ。
なぜか、会場は茅ヶ崎の海側の方だと勝手に思い込んでいたんですが、当日改めて確認したら最寄り駅は相模線の香川であることが判明。
相模線って乗ったことなかったんで、もっと早く知っていたら、橋本の方からアプローチして相模線完乗を目指していたはずなのに。嗚呼。
時既に遅し。というわけで茅ヶ崎まで東海道線で行って、相模線に乗り換え。扉を乗客がボタンを押して開ける方式。しかも単線。とってもローカルで良いです。
って、鉄道の話にこんなにスペースを割いてどうする。
会場は、熊澤酒造という造り酒屋の敷地内にあるokebaというギャラリー。さっそく会場に・・・いや、その前にトラットリアで遅い昼飯なぞ。でも実は目当てはビールだったりして。ヴァイツェンボックというのを呑んだけど、ちょっと黒砂糖っぽい風味と複雑な味わいですっごくうまかったーーーでもべろんべろんになったーーー(確かアルコール度数は9.5%とかじゃなかったかな)。前菜三種盛りもボリュームたっぷりで大満足。
真っ赤な顔をして(鏡を見て確認したわけではないけど体感的に間違いなく顔は赤かったはず)いよいよ会場へ。全体の雰囲気はこちらの写真を見るとよくわかります。今回はコラボ作品のテーブルランプがすっごくいい感じ(案内はがき参照)。私はコーヒーのペーパーフィルターのホルダーを購入。磁石で冷蔵庫にぺたりと貼り付けて使ってます。あと、展示会場外のスペースには普段置いているとおぼしきレトロなアイテムがいろいろあって面白かったです。

その後、yojikとwandaのライブを見に鎌倉に移動。景色を期待して江ノ電に乗ったのだけど、とっくに陽は落ちて外は真っ暗、海は真っ黒。うう。
会場は鎌倉駅から徒歩5分くらいのmolnという雑貨屋さん(でいいのかな?)。到着したら会場はほぼ満席。
「貸切り図書館13冊目」というタイトルに相応しく出演者が本を紹介するコーナーがあったり、なんかすっかり和んでしまったライブでした。yojikとwandaは、かぶの唄のアドリブが暴走して氷川きよしやら嵐のファンクラブやら(ついには嵐自身やら)よくわからん展開になりwandaくんが愕然として何度も止まったりして、和みを通り越して爆笑状態になってましたなー。
対バンのショピンは初めて見ましたが、たくさんの生楽器とあやつり人形みたいなおもちゃ(これも楽器なのかな?)が楽しかったな。
ちなみにこちらに詳細なレポートがあります。

それにしても、あたたかな音楽を聴いた後に待ち受けていたのは、外の地獄のような寒さであった・・・。単に薄着過ぎただけという説もありますが。


「エマと、蜜と、エマ蜜と」@元住吉Powers2

先日、新作「遠近(おちこち)に」を紹介したエマーソン北村のライブが近所であるというので、歩いて行ってきました。
歩いてライブを見に行くのって、1987年に埼玉に住んでいた頃に見に行ったスザンヌ・ヴェガ@浦和以来27年ぶりです。あまり意味の無い記録だけど。
元住吉Powers2、近所とはいえ行くのは初めてだったけど、ゆったりとしたスペースにのんびりくつろげる席で、なかなか快適。
ビールもブラジリアンソーセージもうまかった。

最初に登場したのが蜜という男女デュオ。男が唄とギター、女が唄。ポップで音楽性も幅広くMCというかお客さんとのコミュニケーションも楽しい芸達者な実力派。
次はエマーソン北村。オルガンとシンセとペダルのベースとリズムボックスを駆使しながら演奏するんですが、コンピュータベースの自動的な仕掛けに頼らない人力感というか生演奏感から、暖かみのある人間くささのようなものが感じられてとても魅力的。いい曲揃いだったけど、個人的には下北六月という曲が好きですね(本当はアルバムでその前の「十時の手帖」から通しで聞くのが良いのだけど)。
最後はエマ蜜ということで3人での演奏。和気藹々としていていい感じ。それにしてもヘイヘイブギにはちょっとびっくり。子供の頃、親が買ったとおぼしき笠置シヅ子のレコードがあって、東京ブギ、ヘイヘイブギ、買物ブギ、ジャングルブギの4曲入りだったんですが、よく聞いてましたねー。ヘイヘイブギは

昔から笑う門にはラッキーカムカム

という詞がなんだか脳天気で好きなんですよね。

というわけで、のんびりたっぷり楽しんできました。
歩いて帰れるライブは楽で良い。


サマソニその2〜きゃりーぱみゅぱみゅ、森高千里、ベン・ワット

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順番が前後してしまいましたが、サマソニの話を最初から。

以前ブログにNorth Marine Driveと名付け、また渋谷のNorth Marine Driveというバーでライブを行っている者としては、ベン・ワットが出演するとなると、行かないという選択肢はありません。
また、同じ日のラインナップを見ても、面白そうな人がたくさん出演するようで、魅力的なプログラムだとは思いました。
が。8/17(日)って夏休みの最終日なんですよね。次の日は当たり前のように仕事があるわけです。
最後の最後まで見たら、現地で22時になってしまう。これでは間違いなく午前様だ。
こんなイベントに朝10時からフル参戦したら過労死してしまう。

というわけで、13時に友人と東京駅で待ち合わせという、ゆるゆるとしたスタートとなりました。
幕張メッセに行くのは実は初めてなんですが、いやーでかい!
どこをどうやってどのくらい歩いたら目当てのステージにたどり着けるのか、最初は勘所がつかめずとまどいました。
というわけで、最初に見たのはきゃりーぱみゅぱみゅ。フェスでもなければまず見ることはない人が見られるというのは良いことです。
演奏中はステージと会場が一体となって盛り上がる一方で、意外と冷静にきっちりかっちりしたMCのコントラストが面白かったです。初めて見る人向けに踊りのインストラクションをするなど、配慮も行き届いてます。
次は森高千里 with tofubeats。ダンスミュージック2連発という感じで、さらに盛り上がる客。すぐそばの客がガンガン踊りまくっていてぶつかってきそうな感じ。それにしても森高千里は若いなー。40代半ばとは思えん。

というわけで、一番のお目当てのベン・ワット。これまでの2つが大音量ダンスミュージックだったの比べると、ギター×2+唄は圧倒的に地味。
でも、本当に味わいのある音楽でした。新作からの骨太なロックっぽい曲がメインですが、その中に数曲混じったNorth Marine Driveからの曲は、曲調もディレイのかかったギターの音も全然違っていて、得も言われぬ世界を現出させていました。
ベン・ワットは一曲ごとにギター(ギルドF-50R、どっかのフルアコ、レスポール)を取っ替え引っ替えし、またエレピでの弾き語りもあるなどバラエティにとんだ演奏。一方、ギターのバーナード・バトラーはずっと同じセミアコ。少し歪んだ音でこれまた滋味深いソロを指弾きで奏でていました。

というわけで、本当は明日書く予定だったベン・ワットですが、11月下旬に単独公演をやるようです。今度はドラマーも来るようですね。
こちらには来日に向けたコメントの動画もあります。

というわけで、久々の音楽フェスははっきりいってバテバテでしたが、屋内のステージは冷房も効いているし、物販や飲食は充実しているし、あとなにやら横になって休める場所もあったとかで、まあ行き届いたイベントではあったと思います。
また機会があったら行きたい!けど、翌日は休みを取りたいかな。やっぱり。