月別アーカイブ: 2012年5月

エレンカ〜木村華子+エビ子ヌーベルバーグ@下北沢SEED SHIP

いや、この日(4/27)は「Poemusica~その弐~」という4組の対バンイベントで(実はイベント名は今知った)、yojikとwandaが出るというので見に行ったのだけど、仕事が長引いて到着が遅れてしまい、着いたらyojikとwandaはトップバッターでもう終わっていたという(泣)。

ということで最初に見たのは二番手の山田庵巳。いつもながら素晴らしいギターと歌とトークでキャバ嬢をネタに唯一無二のワールドを作り上げていました。三番手は初めて見る平井真美子という人。ドビュッシーとウィンダムヒルの間を揺れ動くようなクラシカルなオリジナル曲をしっかりしたピアノで縦横無尽に弾いていました。

で、トリは木村華子+エビ子ヌーベルバーグ。エビ子ヌーベルバーグはボサツノバとの組み合わせて2回ほど見ていますが(どっちもすごかった)、他の人との組み合わせで見るのは初めて。木村華子という人についても予備知識ゼロ。
いやーいろんな意味ですごかったしすばらしかったけど、印象度ナンバーワンは何と言ってもエレンカというブルガリア民謡。会場が凍り付くような演出もすごかったけど、歌詞がまたすごい。

エレンカ エレンカ 恋人は病気
可哀想ね 寝るのがいいわ
けれどわたしは 踊りが好き
踊っていると 楽しいから

エレンカ エレンカ 恋人は死ぬよ
ほんとに可哀想 死ぬしかないのよ
けれどわたしは 踊りが好き
踊っていると 楽しいから

ヨーロッパの民謡って、ときどきこういう身もふたも無いやつがありますよね。好意的に考えれば、あまりにも悲惨な境遇は踊って忘れるしかないという話なのかもしれないけど、でも一方で恋人の不幸をよそに楽しく踊っている脳天気で残酷な娘というイメージをどうしても脳裏から消し去ることができないでいます。

それにしても、二人とも唄がとても良いんですよね。だから、いろいろエキセントリックな仕掛けがあっても、最後には良い唄、良い音楽を聴いたという印象が残る。そんな気がしました。


北海道の喫茶店をふらふら

札幌に行ったら必ず北地蔵に一度は立ち寄っていたものですが、先日書いたとおり4月に閉店してしまったので、なんとなく行き場が無い感じが。
とはいえ、今回最初に訪れた隣町の小樽には、北地蔵ほど行きつけだったというわけではないもののなじみ深い店がいくつか残っていたりします。

■ろーとれっく
昔は小樽駅前の小樽国際ホテルに入っていたのですが、小樽国際ホテルが建て替えになったのを機に長崎屋の裏に移転。北地蔵と同じ人が店舗設計した店の中の雰囲気は昔と変わらず。深煎りのコーヒーと甘くないケーキも昔のままです。

■光
ここは昭和8年創業ということだから来年で80年を迎えることになりますね。この店に行きつけで思い入れのある人は幸せだなと思います。私はといえば、喫茶店に出入りするようになった頃にはすでに古色蒼然とした店だったので、何回か行ったくらいでそれほど思い入れのある店とはなりませんでした。というわけで今回も写真だけ。

■ゴーシュ
小樽から支笏湖に行く途中(というにはむちゃくちゃ遠回りですが)、洞爺湖のほとりの月浦に寄り道。「しあわせのパン」という映画の舞台となったということで(って、この映画まだ見てない・・・)ちょっと冷やかそうと思ったのですが、店の周りは車であふれかえっていたのであえなく入店は断念。

■円山茶寮
たしか、もと可否茶館倶楽部のひとがやっている店だったような。古民家を改造したカフェという点では可否茶館倶楽部と一緒なんだけど・・・ちょっと雰囲気違うかなぁ。

■北地蔵
ごらんのとおり。まだ北地蔵のシャッターがあるうちに見られただけよかったという感じかも。

■地蔵商店
円山にあった地蔵商店も北12条に移転したというので、見に行ってきました。ついでにコーヒーも飲んだけど、物販主体の店ということで、北地蔵の代わりにはならないかな。

■苺館
大学近くの店ではたぶん一番よく行った店。近くまで来たのでついでに立ち寄ったけど、いやーここは全然変わってない。紅茶とかぼちゃのパイをいただきました。


湖の二つのタイプ〜支笏湖、いとう温泉

湖には、のどかで日常的な湖と、秘境的な湖の二つのタイプあると思います。

Wikipediaの日本の湖沼の面積順の一覧で面積ベストテンの湖を見ると、琵琶湖、霞ヶ浦、サロマ湖、中海、宍道湖、浜名湖あたりは前者のタイプだと思います。このうち琵琶湖以外は皆、海の近くにあって海水が入り込んでいる、いわゆる汽水湖で、海の近くの平地にあって、周りには漁業など人間の営みがあったりするので、どうしても秘境的というよりは日常的な雰囲気になります。琵琶湖は内陸の淡水湖ですが、やはり周囲には(特に東側は)結構広い平地が広がり、農地やら工場やらがいっぱいあって日常的な雰囲気ですよね。

一方、秘境的な湖の筆頭は支笏湖ではないかと思います(猪苗代湖、屈斜路湖、洞爺湖は中間のタイプかな)。周りをぐるりと風不死岳、樽前山、恵庭岳といった活火山に取り囲まれ、支笏湖温泉街以外は集落らしい集落もありません。日本最北の不凍湖だとか、水深が363.0mもあるとか(田沢湖に次いで第2位)、そのために貯水量も琵琶湖について2番目に多いとかいった特徴もなんだか秘境っぽい感じがします。

千歳空港、札幌から近くて便利なんですが、どうもそれほど観光地として人気がある感じがしないのは、イベントっぽい観光スポットが少ないからかもしれません。たとえば洞爺湖だったらロープウェイで登れる有珠山とか昭和新山とか、観光バスが止まってしばらく観光客に時間をつぶさせるポイントがいくつかあるけど、支笏湖にはそういうものがあまりありません。

だからこそ俗化した感じがあまりなく、日常を忘れて気分転換をするにはもってこいの場所だと思っています。今回の北海道旅行では支笏湖畔にあるいとう温泉に逗留しました。お隣の丸駒温泉とともに、湖のほとりの露天風呂からすばらしい景色が楽しめます。いやーいい骨休めになりました。


GWの北海道〜お花見

最近は東京の季節感にだいぶ馴染んできて、4月に入るとそろそろお花見の季節だとか思うようになりましたが、札幌でお花見の季節といえばGWです。
というわけで、せっかくなのでお花見の名所である円山公園に立ち寄ってきました。
円山公園には北海道神宮があったり動物園があったりで、ちょうど東京でいうと代々木公園と上野公園を足して二で割ったような場所ということになるでしょうか。そんなメジャーな公園に昨年ヒグマが出没したとのこと。ちょっと信じられない感じです。
桜ですが、今年は雪が多くて春の訪れが遅かったらしく、まだぼちぼち咲き始めたくらい。
GW後半には見頃になるのではないかと。
ちなみに、私が大学に入ったときの新歓コンパもGWに円山公園でやりました。

■満開にはまだ時間がありそうですが、それでもお花見に繰り出す人がちらほらいました。

■これは何という桜? 花の名前はさっぱりわからないんですよね。


GWの北海道〜雪山の景色

4/30-5/1に一泊二日で北海道旅行に行ってきました。

4月はいろいろばたばたしていて疲れもたまっていたので、どっか遠くの温泉にでも行ってのんびりしたいなと思ってはいたんですが、GWの予定(特に5/1-5/2に休めるかどうか)がぎりぎりまで決まらず、さりとて暦通りの休みだけでは予約取るのも大変だろうし費用も高いだろうしということで、事前に計画を立てることはできませんでした。
その後、何とかGW直前には5/1が休めることが決まったので、休日の4/30から平日の5/1までなら飛行機や宿やレンタカーも空いているだろうということで手配してみたところうまくいったので、急遽出かけることになったのでした。ちなみに飛行機は初めて使うスカイマーク。JALやANAよりはだいぶ安いけど、それでも直前ということで片道2万円はちと高くつきました。

ということで、北海道旅行記を何回かに分けて書こうと思いますが、時系列でだらだら書くのもなんなので、お題らしきものを決めて書くスタイルでいこうと思います。一回目は雪山の景色の話なぞ。

新千歳空港でレンタカーを借り、まずは昼飯を食いに小樽に向かいました。高速道路だけで千歳から小樽に行くのは初めてだったのだけど、札幌から西の方に向かうときに正面に大きく見えていたのが、白い雪に覆われた手稲山でした。生まれ育った家からはもう少し遠い感じではあったものの手稲山が見えていたのを思い出して、「今くらいの季節の手稲山ってこんな感じだっけ」と思い、自分の中の札幌の季節感が久しぶりに呼び起こされるような感覚がありました。

そういえば、ずいぶん前にもこういう感覚を経験したことを思い出しました。
青函トンネルが完成する直前、というともう20年以上前の話になりますが、GWに東京から札幌に鉄道で帰省したことがあります。時代はバブルの頃ですが、社会人になって数年目の寂しい懐具合では飛行機を使うのもままならず、夜行急行(寝台ではない普通の自由席)と青函連絡船を乗り継いで、ほとんど一日がかりでたどり着くという感じでした。

で、朝に青函連絡船が青森を出港してしばらくした頃、デッキに上がって青森方面を振り返ってみたら、まだ雪で真っ白な八甲田の山並みが朝の日差しを受けて光り輝いていたんですよね。5月の北国の雪山の景色など札幌を離れて数年間見ることがなかったわけですが、長時間の夜行列車でへろへろになった頭に強烈なインパクトを受けました。

昔話はこのくらいにして、今回撮った写真。運転中に写真撮るわけにはいかないので、手稲山の写真はないんですが。

■毛無峠

小樽からキロロリゾートで知られる赤井川村に行く途中にある峠。展望台から小樽の街が一望できるのですが、この峠付近にもまだ雪があちこちに残っていました。

■国道393号線
赤井川村から倶知安町の区間が最近開通したので通ってみたのですが、道沿いの川がものすごい水量でびっくり。今年は雪が多かったらしいので、雪融け水で水かさが増しているのでしょうか。

■ニセコ連峰と羊蹄山
国道393号線で山越えして倶知安町に入ったあたりから撮影。この辺りの広々とした畑にはもうそれほど雪は残ってませんでしたが、遠くに見える山はご覧の通り真っ白。