酒井順子「『オリーブ』の罠」

酒井順子というエッセイストがCakesに連載している「『オリーブ』の罠」というエッセイを眺めてみました。
オリーブという雑誌の変遷とか、いろいろ面白いんですが、そこここに顔を出す認識が「日本の男は結局はJJとかのコンサバな女が好きなのであって、オリーブみたいにファッションに血道を上げる女は恋愛や結婚で苦労する」というもの。
いやー。時代は進歩したなと思います。
確かに今でも、肉食系男とコンサバ女という組み合わせはそれなりの存在感はあると思うけど、バブルの頃のように猖獗を極めているわけでもなく(酒井順子は1966年生まれとのことなのでどんぴしゃのバブル世代ですね)、さまざまな類型の一つくらいの位置づけになったかと思います。
一方で、オリーブの末裔のようなファッションを身にまとっている子でも、恋愛も含めてファッション以外の世事も普通にこなしていることが多いんじゃないでしょうか。それは、ファッションの経験値が上がってかなり高度なファッションを余裕で主体的にこなしつつ他のこともやる余裕がある人が増えたということもあるかもしれませんし(ここに書かれている痛々しい「おしゃれピクニック」みたいなことは、今の子はあまりやらないんじゃないかな)、そういう女を好む男(を草食系とかいって括るのも粗雑ですが)が増えたということもあるかもしれません。

経済情勢は良好であるに越したことはないけど、それを別にすれば、いい時代になったなと思っています。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

*