「生活と芸術-アーツ&クラフツ展」に行ってきた。


か猫さんのブログ紹介されていた「生活と芸術-アーツ&クラフツ展」を見に、上野の東京都美術館まで行ってきました。
ここ数ヶ月、かなり出不精な生活を送っていたので、久々の遠征という感じ。
この時期の上野ですから、改札を出るとかなりの人出で一瞬げんなり。が、桜とか動物園とか国立西洋美術館でやってるルーブル美術館展とかが目当ての人がやはり多いのか、少し奥まった東京都美術館まで来ると、だいぶ人混みもましになってきます。やれやれ。

で、アート&クラフツですが、この運動を唱道したウィリアム・モリスに関するWikipediaの解説が簡潔かつわかりやすくまとまっています。

ヴィクトリア朝のイギリスでは産業革命の成果により工場で大量生産された商品があふれるようになった。反面、かつての職人はプロレタリアートになり、労働の喜びや手仕事の美しさも失われてしまった。モリスは中世に憧れて、モリス商会を設立し、インテリア製品や美しい書籍を作り出した(植物の模様の壁紙やステンドグラスが有名)。生活と芸術を一致させようとするモリスのデザイン思想とその実践(アーツ・アンド・クラフツ運動)は各国に大きな影響を与え、20世紀のモダンデザインの源流にもなったといわれる。

その後、大量生産の商品も激しい競争にさらされ続け、また技術も急速に進歩した結果、今日では「大量生産品だからデザインが粗悪」とは必ずしも言えなくなったという気もします。ただ、その分、もし自分の生活が美的な面で満足がいかないものだったとしても、それを大量生産品のせいにするわけにはいかない、とも言えるように思います。
そんなわけで、展覧会の入り口に掲げてあった「生活に美しくないもの、使わないものがあってはならない」(正確な表現は忘れた)というウイリアム・モリスの言葉は、なかなかずっしり来るものがありました。部屋を片づけなくては・・・って、なんか話がすごく低次元なところに落ちてしまった(泣笑)。

一方、大量生産では不可能な手工品ならではの美というのは当然あるわけで、今回の展覧会ではおなか一杯堪能することができました。特にファブリック類はデザインの美しさもさることながらさすがに丁寧な手作業ぶりが印象的。

そんなわけで、冒頭の絵はがき2枚をおみやげに買ってきました。ブックカバーとかポスターも気になったんですが。


2 thoughts on “「生活と芸術-アーツ&クラフツ展」に行ってきた。

  1. か猫

    「生活に美しくないもの、使わないものがあってはならない」
    いきなり入り口からがつーんときましたよねぇ。。
    なんとなく風水にも通じるこの理念。
    日々こういう事をちょこっと意識していると
    感性も生活も少しずつ磨かれて楽しくなりそうです。
    あ~私も部屋片付けよ。。(^_^;)

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  2. heli

    >か猫さん
    いやまったく、いきなりこれか、と思いました(笑)。ほんと、日々の心がけというか姿勢から少しずつ良くしていかないといかんなぁ、と。
    良い展覧会をご紹介いただきありがとうございました。

    返信

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