てなわけで、復刊ドットコムに行ってみたらありました。「ボサノヴァの歴史(ルイ・カストロ著、国安真奈訳)」。ふむふむ7票か。じゃあ一丁がんばってみるか。と思ってよく見たら、これはJICC出版局から最初に出た版のやつだ。どおりで他の投票者の投票時期が古いはずだ(全部10年前)。下の方のニュース欄に、2001年に「『ボサノヴァの歴史』販売開始しました!」とあるように、100票集まる前に音楽之友社から復刊され、最近また絶版になってしまったわけですね。
といういきさつを復刊ドットコムにメールで伝えた上で、このまま投票すべきか、それとも別途音楽之友社版のものを立てるべきか考えたけど、せっかく集まってる7票を有効活用すべきと思ってそのまま投票。ブログパーツも右コラムに貼り付けました。
私がこれまで投票して復刊が実現した本は3冊ありますが、この本が4冊目になるよう祈念したいと思います。この本を読んでみたい人や、この本が入手可能な状態であってほしいと思う方は是非投票を。
※続編の「ボサノヴァの歴史外伝 パジャマを着た神様」もリクエストしました。
「音楽の本」カテゴリーアーカイブ
ボサノバの本とか(その1)←続くのか?
これまでだらだら述べてきたようなボサノバとのつきあいの中で、読んだボサノバ関係の本を少し紹介します。例によって網羅性は全然ありません。
・ヴィヴァ! ボサノーヴァ(中村とうよう(監修)/田中勝則(協力)、ミュージックマガジン)
たぶん一番最初に買ったボサノバの本。前半には解説やインタビューや対談、後半はCD100枚のディスクガイド。コンパクトな判型・ページ数は手頃で良いし、紹介しているCDの枚数もしぼられていてとっつきやすいし、勉強になる話もいっぱい盛り込まれているけど、主張は強いし気に入らないものには歯に衣着せぬ辛口な批判が行われているので、読み手を選ぶ本かも。
・ボサノヴァの歴史(ルイ・カストロ、国安真奈訳、音楽之友社)
タイトルの通りの本。ゴシップネタも含めものすごいボリュームなので、全くの初心者には向かないかもしれないけど、ちょっと興味を持ったくらいのところで読むといきなりディープな世界に引きずり込まれてはまってしまうかもしれません(というか私がそうだった)。続編のような本として同じ著者・訳者による「ボサノヴァの歴史外伝 パジャマを着た神様」というのもあります。包括性・網羅性からしてボサノバの世界にいつも鎮座しているべき本のような気がしていましたが、最近絶版になってしまったようで残念。復刊ドットコムにでもかけようかな。
・ムジカ・ロコムンド―ブラジリアン・ミュージックディスク・ガイド(アスペクト)
ボサノバだけでなくブラジル音楽全般のディスクガイド。大勢の人が大量のディスクについてコンパクトなレビューを書いているという、ほかのジャンルでもよくあるタイプのディスクガイド。私はだらだら長風呂しながらなんとなく開いたページをぼんやり眺めるようなつきあい方をしてます。
・リアル・ブラジル音楽(Willie Whopper、ヤマハミュージックメディア)
いまブラジルで実際に興隆している音楽やその背景となる社会や文化について包括的に説明した本。例えばセルタネージョとか現地ではすごく人気があるけどあまり日本では取り上げられていないような(私が知らないだけかもしれないけど)話も豊富です。といっても堅苦しいものでは全然なくて、写真も多いし、現地のライブスポットの紹介とか、もちろんディスク紹介も含めて、今のブラジル音楽を楽しむための実用的な情報が盛りだくさん。
「『タワレコ女子ジャズ部』のお料理レシピみたいな音楽案内」
という本を買ったんですが。
なんか、全然ジャズじゃない作品がいっぱい入ってるんですよ。ジョニ・ミッチェルのCloud(初期のフォーク作品)とか、フアナ・モリーナ(アルゼンチン音響派)とか、ハナレグミとか、ニック・ドレイクとか、ジュディ・シルとか・・・
でも、書名についてよく考えたら「タワレコ女子ジャズ部」なる組織が音楽案内をすると書いているだけで、ジャズを紹介するとは確かに一言も書いてません。
むむむ・・・。
・・・いや実は、このサイトの名前に「ボサノバ」という言葉を入れるかどうか迷ったんですよ。「暮らしの音楽」だけでもいいんじゃないかと思って。
確かに自分が今一番上手く(当社比)演れる音楽はボサノバだけど、その前にはスチール弦のギターでアングロサクソン系の音楽をやってたし、聴いてきた音楽もジャンル的には全く節奏がないし。
でも、「暮らしの音楽」だけだとなんだかよくわからないよなぁ、ボサノバとかいった言葉を入れた方がわかりやすくなるよなぁとも思って・・・。
そんなことを考えているときにこの本と出会って心が決まりました。
ボサノバの看板を掲げて、ボサノバ以外の音楽も取り扱おう!(なんていい加減)
というわけで、north marine drive時代同様、節操ないことを書き散らす予定です。どうぞお楽しみに!
余談ですが(?)、件の女子ジャズ本にはちょっとそそられるような作品もいろいろ紹介されてます。たとえばRozi Plainという人のInside over hereという作品。なんたってジャケットが愉快でいい感じですが、解説(「ヴァシュティ・バニヤンの純朴さと、ナタリア・ラフォルカデの不思議ちゃん的感性と、ホセ・ゴンザレスのような熱を帯びた風も感じる1枚」だそうで。ヴァシュティ以外の二人は知らないんだけど)もちょっと聴いてみたくなる感じ。
あと、音楽の紹介の合間にお洒落の料理のレシピが載っていたりして、いかにもいかにも「女子○○」な作りの本です。
※今回はタワレコ女子ジャズ部ということで、リンク先もできるだけタワレコにしておきました。
「BRAZILIAN PIANO」
今でこそギターがメインの楽器になってるけど、楽器との最初のつきあいは5歳のころから習い始めたクラシックピアノでした。小学校3年の頃、野球の方が面白くなったのでやめてしまったんですが。
でも、子供の頃に身につけたことの影響は大きく、今でも(主に曲作りの際に)ちょっとしたメロディを弾いたり音を取ったりするのには、ギターよりピアノの方がやりやすいと感じます。今やギターに取り組んだ時間の方がずっと長くなってしまったはずなんですけど。
でも(が二回続いた)、ポピュラー音楽を自分で演奏しようと思い立ってからはずっと、ピアノよりもギターを選び続けてきました。フォークやロックをやってたときはスチール弦のアコギを弾き、数年前にボサノヴァを始めたときにはナイロン弦のギターを選んだわけです。
※十数年前にちょろっとだけやったジャズピアノは例外だけど、思い起こせばあれはジャズピアノを弾きたかったというよりは、テンションコードや理論を体で覚えたかっただけだったような気がしています。
一般論としてはフォークだってロックだってボサノヴァだってピアノで弾き語りという選択肢もあったはずだけど、自分のやりたい音のイメージをつきつめると、それはやはりギターであってピアノではなかったんですよね。
でも(が三回続いた)、たまーにピアノの曲を練習して弾いてみたりすると、それはそれでなかなか楽しいんですよね。
先日ライブを終えて、少しお休みモードな今、久々にピアノでも弾いてみようかと思って本棚から引っ張り出したのがBrazilian Pianoという教則本。扱っているスタイルはショーロ、サンバ、ボサノヴァで、それぞれについてリズム自体の解説や、それをピアノでどう扱うかの説明を行った上で、最後にいくつかの練習曲で仕上げるという構成は割と一般的なものかと思いますが、一つの練習曲について、ソロピアノ、ピアノトリオ、ギターカルテット、トロンボーンカルテットなどいくつかのパターンが載っているので(全部の曲に4パターン載っているわけではない)、それぞれの場合にピアノをどう弾けばいいかについて、なかなか参考になりそうな感じがします。
ということで、サンバの練習曲として掲載されているOne for Donatoを練習してみました。
こうやって録音して聞き返すと「下手だな~」と思うけど、弾いてるときは単純に楽しいです。
ちなみに、最近iLifeの中のiMovieをいじってますが、簡単ですねー。
iMovie自体にYouTubeにアップする機能がついているので、iMovieで適当な写真を貼り付けてYouTubeに上げる方が、下手に音だけアップするよりも簡単じゃん!なんて思ってます。いや、もっと簡単な方法があるのかもしれないけど。