Blossom Dearie “Winchester in apple blossom time”

ということで予告通り買ってしまいました。ブロッサム・ディアリーの”Winchester in apple blossom time”。何回か聞きましたが期待にたがわずすっごく良いです。ちょっとクラシカルな優雅な響きのピアノと唄だけというシンプルきわまりない作品ですが、じっくり聞くととても沁みます。

ところで、ウィンチェスターってどういう街なのかなと思ってwikipediaを見てみました。なんか独立戦争や南北戦争などアメリカの歴史上の出来事に深く関わっている街のようです。さらに読み進んでいくと、「シェナンドー・リンゴの花祭り」のことが書いてあります。歌詞カードを見ると、1曲目のタイトルナンバー”Winchester in apple blossom time”の脚注に、”written and adopted by the fiftieth anniversary apple blossom festival in shenandoah as their official song, april 1977″と書いてあるのはこれのことなんでしょう。約25万人の見物客が訪れるとのことなので、なかなか立派なお祭りのようです。

それにしても、歌詞にも出てくるShenandoahとかVirginiaとかの地名を聞くとすぐに思い出すのがジョン・デンバーのカントリー・ロードなんですよね(この曲の歌詞の地理的な面に関するWikipediaの解説はちょっと面白いです)。あの曲のフォークでカントリーなイメージがすごく強いので、”Winchester in apple blossom time”のようなジャズっぽい(ということもないか。でも少なくともフォークでもカントリーでもないと思う)曲がお祭りの公式ソングに選ばれたというのは、ちょっと意外な気もします。

逆にいうと、歌詞がカントリー・ロードみたいなのに曲や演奏がこんな感じというのが、この時期のブロッサム・ディアリーの面白さかも(本人が歌詞を書いているわけではないけど)。

なお、ブロッサム・ディアリーのライブ映像はそんなに多くないようですが、”Winchester in apple blossom time”はこちらで見られます(2曲目)。1985年というからブロッサム・ディアリーが61歳のときの映像ですね。レコードではロン・カーターのベース+ブロッサム・ディアリーのエレピですが、こちらは生ピアノの弾き語りです。個人的にはこっちの方がいいなぁ(レコードも他の曲はみんなこういう感じ)。


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