デフレ脱却の動き(その1)~【必読】デフレと円高の何が「悪」か(上念司著、光文社新書)

山形浩生氏が翻訳したポール・クルーグマンの「日本がはまった罠」を目にして十数年が経過。
その間、この論文が示した認識とそれに基づいた処方箋は、日本ではほとんど実行されることなく、日本経済は低迷・凋落の一途をたどってきたのではないかと思います。
しかし、一方でこの論文が示した考えは徐々に徐々に賛同者を増やし、理論武装も強化されてきたこともまた事実だったかと思います。

そして今、勝間和代氏のような世間一般にネームバリューがあり影響力の大きい人までがこのような方向の主張を始め、twitterで反デフレ署名運動を行って(もちろん私も署名というかフォローしました)菅直人氏に対してプレゼンまで行い、それを受けてデフレ問題が急激に脚光を浴びるに至りました。

あとは、この方向で施策が実施されることを祈るばかりですが、そのためにはこの考え方がもっともっと幅広く支持される必要があるのだろうなと思います。

そんな中、勝間氏の仕事上のパートナーであり、上記署名サイトの管理人を務められた上念司氏が、このたびデフレと円高の何が「悪」か を出版されました(勝間氏ブログでの関連エントリー)。
今日ざっと読みました。で、感想。

このエントリーを読んだ方、
後生だからこの本読んでください。
読んだ後、賛成するもしないも(言うまでもなく)勝手ですが、
とにかく読んでください。

勝間氏といえば、最近香山リカ氏と論争していたり、まぁ万人受けするタイプではないよなとは思います。私も自分の価値観や生き方とはずいぶん違うなと思う面も多々あります(賛同できる点も多々あります)。
が、ここはそんなことはどうでもよくって、小異を捨てて大同につくという考えが重要だと思い、日頃のスタンス~自分が面白いと思ったモノ・コトを、読んだ方で関心があればどうぞ、くらいのスタンスで紹介してるつもり~をかなぐり捨てて推薦する次第です。


2 thoughts on “デフレ脱却の動き(その1)~【必読】デフレと円高の何が「悪」か(上念司著、光文社新書)

  1. smith796000

    早速取り上げていただきありがとうございます!
    本日、書店回りをしてきましたが一部売り切れのお店もあったりしておかげさまで好調でした。
    一人でも多くの方がデフレと円高の害について気付くことがこの国の長期停滞を脱出する近道だと思います。これからも応援よろしくお願いします!
    上念

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  2. heli

    >上念さん
    いらっしゃいませ&はじめまして。
    著者自らわざわざお越しいただき恐縮です。
    本は八重洲地方の新書のフロアで購入したのですが、平積みの最後の一冊っぽかったですね。まぁ、よく考えたら1階とかにはもっと大量に平積みしてあったのかもしれませんが・・・。
    応援といっても、こんな僻地のブログで書評書くくらいしか今のところはできてませんが、今後のさらなるご活躍に期待しています。

    返信

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