月別アーカイブ: 2012年3月

DIY(またはライブ最終告知)

工作が好きです。
手先は不器用だしせっかちで雑な性格なので、たいていの場合、出来映えは芳しくなくて、子供のころ図工とかの成績は決して良い方ではなかったんですが、作ること自体が好きなんですね。

高校の頃、好きな音楽を好きなだけいい音で聞けるように自分用のオーディオがほしいと思い、近所の本屋でオーディオの本を買ったところ、たまたまその本がスピーカーシステムとかラックとかアンプとか何でも自作を大々的に推奨していたため、もろにその影響を受けて、学校の工芸の時間にはスピーカーボックスを作ったりしてました。以後、スピーカーシステムやラックは市販品を買ったことはありません。

そんなことをやっている中で、いわゆるDIY関連の本もあれこれ読みました。むちゃくちゃ凝った家具からちょっとした身近な子供のおもちゃみたいなものまで、道具もすごくバラエティに富んでいて、すごく面白そうな世界だなと思いました(今でも思ってます)。でも、この種の工作を本格的にやろうと思ったら、作業スペースや工具等を保管する場所が必要で、札幌の一軒家に住んでいた頃ならともかく、6畳1kのマンション住まいで本格的なDIYは難しいものがあります。

というわけで、本格的なDIYは手の届かないあこがれの世界なわけですが、中でもスケールが大きいのは、やはり家とか部屋とかを手作りすることかなと思います。
以前に習っていたギター教室の先生が、那須にログハウスを自力で建てて住んでいるんですが、合宿とかで何度かお邪魔するたびに、自分で建てた家に住むなんていいなぁと思ってました。

今晩7時からライブをやらせていただく祖師ヶ谷大蔵のCafe Muriwuiも10年前にDIYで作られた店です。
その様子はトップページから「物件編」「内装編」へとたどると見ることができますが、いやーすごいですよ。ただのコンクリートの箱からいかにしてあのなごみの空間が作られたかが克明にわかります。
本日ライブにお越しいただける方は、あらかじめ「物件編」「内装編」をごらんになることをお勧めします。たぶんお店の中にいても、気分が全然違うというか、内装や設備や什器備品を見る目が全然変わるのではないかと思うので。
それにしても、最後の「できた!Let’s enjoy!」はいいよなー。

ということで、本日のOTTさん、東輝美さんとの対バンライブ、ぜひお越しください!

■日時 3月22日(木)19:00-
■場所 Cafe MURIWUI@祖師ヶ谷大蔵(地図
■チャージなし・投げ銭制


1995年。

いま「オウム真理教の精神史〜ロマン主義・全体主義・原理主義(大田俊寛、春秋社)」という新刊本を読んでます。なんでそんなものを読んでいるかというと、「山形浩生の『経済のトリセツ』」で好意的に紹介されているのを見たからなんですが、それはともかくこの本の序章は「1995年を振り返って」という見出しから始まっていて、1/19には阪神淡路大震災という未曾有の災害に見舞われ、そして3/20には地下鉄サリン事件が発生するなど「日本中が異様な熱気と昂奮に包まれた一年だった」と振り返っています。

1995年??

1995年というと、私にとっては転職で札幌から東京に引っ越した年として記憶されています。いもづる式に記憶をたぐっていくと、
・ゴールデンウィークにはフェリーに車を載せて小樽から舞鶴に行き、大阪でニフティのMIDIフォーラムのオフ会に参加し、乗鞍温泉に泊まり、東京に泊まり、大洗から苫小牧までフェリーで帰った。
・7月には転職で東京に引っ越し(その直前にニフティのテニスフォーラムの泊まりのイベントでニセコに行った)
・12月には、友人の誘いで参加した草の根BBSの忘年会会場を提供。6畳+台所のアパートに13人くらい来たんだったかな。私が厚岸から取り寄せた生牡蠣の取り扱いが不慣れだったため、食した多くの人が当たってしまい、貴重な年末年始の休みを棒に振ったという。

ということで、忘れっぽい私にしては結構いろいろ覚えているんだけど、どうにもこれらのことが、阪神淡路大震災や地下鉄サリン事件と同じ年に起こったとは思えないんですよね。
たとえば、5月に大阪に行ったわけだから、震災の爪痕の記憶があってもよさそうなものだけど、一切なし。
東京に転職する際だって、サリン事件のことがいやな予感として少しは脳裏をかすめたような思い出があってもいいような気がするけど、それもない。
というわけで、どうも自分の記憶について他にも何かがまとめてがっぽり抜け落ちてしまっているのではないかという思いがしています。

それはともかく、「オウム真理教の精神史〜ロマン主義・全体主義・原理主義」はなかなか興味深い本でした。内容はタイトルのとおり、オウム真理教とはいったい何だったのかをロマン主義・全体主義・原理主義という思想史(?)的文脈から読み解くというものですが、オウム自体の話もさることながら、特にそれぞれ1章ずつ割かれたロマン主義・全体主義・原理主義の解説がコンパクトでわかりやすく、さらにいろいろ読んでみたい気持ちにかられました(たとえば「全体主義の起源(ハンナ・アーレント、みすず書房)第3巻」とか)。あとオカルト系の話はなかなか積極的に手を伸ばそうという気にならないのだけど、こういうふうにクールな感じで書いてもらえるとありがたいです。ちなみに、この分野で私にとって有益だったのは他には「長岡鉄男のレコード漫談」くらいかな。


音楽家不毛の世代?

何でも世代論に持ち込むのは慎むようにしたいと思ってますが、まぁたまには。

私は60年代前半の生まれですが、同世代(とりあえず60-64年)の音楽家でいまでも存在感のある人ってなんだか思い当たらないなぁ、とふと思ったんですよ。
たとえば、私が子供の頃に聞いていた音楽家(40-50年代生まれ)で今でも存在感のある人は結構いますよね。YMOの面々もそうだし、フォークな人々も多くはしっかり生き残ってる。ユーミンとか山下達郎とか大貫妙子とか矢野顕子とかも。
一方、60年代後半生まれの音楽家ももう40代なわけですが、たとえば奥田民生とかは今もこれからも一定の存在感をキープしていきそうな気がするし、そういう予感を感じさせるような人は他にもたくさんいるような気がする。
ちょっとだけ調べてみたけど、B’zとかは60年代前半みたいですね。ドリカムとかどうだろうと思ったら、吉田美和が65年生まれ、中村正人が58年生まれ。平均すれば60年代前半・・・とか言っても仕方がないですね。なんか見事に避けられているような気もして微妙に面白くないような。

こういう存在感を持った、自分と同世代の音楽家をほとんど知らないんですよね。とはいえ、私自身そんなに日本の音楽シーンに詳しいわけじゃないので、単に私が知らないだけかも。
てなわけで、誰かいましたっけ?


ボサノヴァ・ギター弾き語り お勧め教則本

てなわけで予告通りボサノヴァ弾き語りができるようになるためのお勧め教則本なぞ。

1.唄・・・すぐに歌えるボサノヴァ(中央アート出版社)1、2
 ボサノヴァに限らず音楽をやってみようと思ったら、いきなりオリジナルを作り演奏し始める人はそうはおらず、まずは既成曲のコピーから入るのが普通だと思います。
 で、ボサノヴァの曲を歌ってみようと思ったら、まず大きな障害として立ちはだかるのがポルトガル語です。英語のように学校でまがりなりにも強制的に勉強させられたこともない言語に一から取り組まなくてはならないということで、そそくさとポルトガル語の学習書や辞書を買ってみたりするわけですが、言うまでもなく語学の勉強は非常に大変なことです。おそらくほとんどの人はこの時点で挫折してしまうんじゃないでしょうか。
 このハードルを劇的に下げたのが、「すぐに歌えるボサノヴァ」です。本の冒頭には発音などに関する簡潔な注意書きがあり、そのあとはさまざまなボサノヴァの曲の歌詞(ポルトガル語に日本語のふりがながふってある)と対訳が続きます。で、この本の最大の特徴は付属のCDに本に載っている曲のポルトガル語の歌詞が歌ではなく朗読という形で収録されていること。ともすれば唄だとわかりづらい発音の特徴がばっちりわかります。私はこの本に載っているいくつかの曲について、繰り返し聞いてそっくり真似できるよう練習し、その後で実際の唄(例えばジョアン・ジルベルト)をこれまた繰り返し聞いてコピーしました。
 この本が出た(らしい)2007年は、ちょうど私がボサノヴァ弾き語りを始めた年でした。そのときにこの本と出会っていなければ、絶対に挫折していたと思います。私がYouTubeにアップした弾き語り動画に対するコメントで、時々ポルトガル語を褒められたりしますが、それはもっぱらこの本のおかげです。そういう意味では本当にラッキーでした。

2.ギター・・・ボサ・ノヴァ・ギターが弾ける本(リットーミュージック)
 だいぶ以前からボサノヴァのギターやピアノには興味があって、ちょびちょびと教則本を買ったりしていましたが(買い物症候群!)、どうも「ギタリストやピアニストが書いた本」という印象のものが多かったように思います。具体的にそれってどういうことなんだと言われるとうまく説明できないんですが、何かベーシックな関心の方向性が違うという感覚です。
 で、中村善郎氏のこの本を読んだとき、初めて「唄を歌う人が書いたボサノヴァギターの本」に出会ったという印象を持ったんですよね。そしてベーシックなリズムパターンといくつかのボサノヴァらしいコードを押さえられるようになった後すぐに出来たのが初オリジナルボサノヴァの「ハイビスカス」でした。
 そんなわけで、ボサノヴァの弾き語りをやりたい人にはとてもお勧めの本なんですが、何やら市中では品切れになっているみたいですね。絶版ではないことを祈りたいですが。

3.唄本・・・ギターコード進行ハンドブック ボサノヴァスタンダード 101(中央アート出版社)
 たくさんの曲のコード進行が1冊にまとまっていて便利な本。ボサノヴァ弾き語りの集いに顔を出すとたいてい店においてあったり誰かが持ってきたりしてます。最近は「ボサノヴァハンドブック 1,2」というのもあるらしいし(ジャズのセッションとかで使われだしている模様)、値段からしてあまり一般的ではありませんがブラジルのルミアール社からは全5冊のボサノヴァ唄本も出ています。

ということで、この3つを骨までしゃぶればボサノヴァ弾き語りはバッチリ!
あ、ひとつ忘れてた。

0.ボサノヴァのCDや生演奏
 やはり良い唄、良い演奏をいっぱい聞くのが最初ですよね! なんて人に偉そうに言えるほど聞いてないですが。


教則本積ん読症候群

今日は仕事の都合で中野駅前のスタバから。

楽器の上達ももちろん積み上げ型の努力が必要なわけだけど、往々にして積み上げ型の努力はそれに見合った成果がリニアに出るわけではなく、時々どんなに努力しても(というほど努力しているのか、というツッコミは無しということで)さっぱり前に進んでいないような感覚に教われることがあります。
そんなとき、挫折して放り出すというのも一つの選択肢ですが、何らかの逃避行動に走るという選択肢もあります。逃避行動にもいろいろありますが、私の場合お勉強…というほど立派なもんじゃないな、情報集めとか教則本買いに走りがちだったりします。こんなに練習しているのにうまくいかないのはもっと他にうまいやり方があるんじゃないか…という気持ちもあったりするわけですが、壁に突き当たる→他の本を一から→また壁にぶち当たる→また他の本を一から…みたいなことを繰り返していたのでは、いつまでたってもうまくなるわけはありません。とにかく現時点でベストと思われる教則本を慎重に選び抜いて、いったんやると決めたら骨までしゃぶり尽くす…みたいなことをすべきだと思いつつ、そんな風にコンプリートした教則本はまだ一冊もありません(泣)。

というわけで、明日はボサノヴァ弾き語りのお勧め教則本でも紹介しようと思います。